(54)【考案の名称】集光器、集光システム、太陽光発電装置、及び、ソーラーシステム

(73)【実用新案権者】株式会社レーベン販売

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図4

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、太陽光等の光を集める集光器に関する。

【従来の技術】

【0002】
近年、光エネルギーとして太陽光を集光する集光器を備えた太陽光発電装置が注目されている。このような集光器の集光光学系には、主にフレネルレンズ・ロッドレンズ等のレンズや、凹面鏡・平面鏡等の鏡が利用され、透過により直接的に、あるいは、反射により間接的に、太陽光を集光する。
【0003】
しかしながら太陽光(平行光源)は照射方向が刻々と変化するため、集光器の受光面が照射方向を向いていない場合、その照度が著しく低下する。そこで、一般的な集光型の太陽光・ソーラーシステムにはその追尾装置が設けられており、受光面が太陽を追尾することで、太陽光の照射方向と受光面とのずれに起因する発電効率の低下を防いでいる。
【0004】
例えば特許文献1では、平板フレネルレンズに内周面にプリズム断面の突条が形成された円錐形の集光部材からなる二次集光器を組み合わせることで、太陽電池の受光面への太陽光の入射ムラを抑制し、追尾装置を利用してなお生じる誤差による発電効率の低下を緩和する技術が開示されている。
【0005】
また、追尾装置を設けない固定型の太陽光・ソーラーシステムにおいても、発電効率を損なわないような工夫がなされている。例えば特許文献2には、受光面に入射した光を下側面に放射する高機能性シートを用いることで、広範な角度からの入射光を許容して利用する技術が開示されている。
【0006】

【効果】

【0010】
本考案によれば、広範囲の光を高効率に集光することが可能な集光器が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本考案の第一の実施形態に係る集光器1の断面図である。
【図2】本考案の第一の実施形態に係る集光器1の断面図である。
【図3】本考案の第二の実施形態に係る集光器1aの組立前断面図である。
【図4】本考案の第二の実施形態に係る集光器1aの断面図である。
【図5】本考案の第三の実施形態に係る集光器1b、1cの斜視図である。
【図6】本考案の第四の実施形態に係る集光器1dの斜視図である。
【図7】本考案の第五の実施形態に係る太陽光発電器11の斜視図である。
【図8】本考案の第六の実施形態に係る集光システム12の斜視図である。
【図9】本考案の第七の実施形態に係る照明システム13の斜視図である。
【図10】本考案の第八の実施形態に係る太陽光発電システム14の斜視図である。
【図11】本考案の第九の実施形態に係るソーラーシステム15の斜視図である。

【0012】
本考案の実施の形態について、以下、図に基づいて説明する。
<第一の実施形態>
図1は、本考案の第一の実施形態に係る集光器1の断面図である。
【0013】
図1に示すように、集光器1は集光部材2で構成され、集光部材2は略ロート状の集光部21と収集光部22、反射補正部23で構成されている。また、集光部21は集光片2aaで構成されている。集光部材2は屈折率が高く、透過率が高いプラスチック(例えばアクリル樹脂)で構成され、内部に集光性蛍光染料5を添加着色したものである。図1では、集光部21の集光片2aaに対し上部からあたる光の一部を例とした入射光a,b,cを取り込み、集光性蛍光染料5は入射した光により蛍光に変換し蛍光を発する。蛍光は周囲に発し集光部21の壁面に当たる。一部の蛍光は集光部の壁面を全反射しながら周囲の壁を伝う。一方で、下方(斜め下方も含む)に向いた蛍光の光はロート状の収集光部22方向に徐々に狭められ導かれ光が収集される。入射光a、b、cは必ずしも全てが蛍光に変化するわけではなく、一部は通過光として外部に放出される。
【0014】
従来から、集光性蛍光染料が含有された透光性を有する蛍光プレートがあり、この種の蛍光プレートは、自然光又は人工光の直射光及び拡散光をプレート表面で集光し、それを蛍光に変え、その蛍光は長波長で再放出され、プレート内でその多くが全反射の法則に従ってプレート内部を進行しプレート側面へ誘導され、そこで濃密化され放出されるという特性を有する。
具体的には、Lumogen(登録商標)Fなどがある。
集光部材2の材料は透明度の高いシリコンゴムや、ポリカボネート、ポリプロピレンなどやガラスでも良く、集光性蛍光染料を添加着色するばかりでなく、塗布しても良いものである。より高屈折率な材料を使用するほど内部での全反射を高め、光の誘導率も高めると共に通過光の利用も高まる。表面を集光部材2よりも屈折率の低い素材の皮膜やコーティングで覆っても良い。
【0015】
集光部材2は、集光性を高めるため高硬度の高透過性の樹脂を使用する。
太陽光は一日の間に移動すると共に、季節によっても変動する。また、曇天や、雪のつもった日などにはいろいろな角度からの光が発生する。これらの光をとらえ活用するには、少なくとも、上面に当たる光を幅広い角度(例えば120度)でとらえられることが望まれる。
【0016】
図1は、具体的に入射光が集光性蛍光染料5に当たり蛍光を発生させ、発生した蛍光の一部が反射されて収集光部22方向に向かう流れを説明したものである。それぞれ入射光a,b,cは集光性蛍光染料5により、蛍光を発し、蛍光は集光部21の壁を伝い、発生蛍光aa,bb,ccとして収集光部22と導かれる光の一部の例を示したものである。ここで示す様に集光部21の面積は収集光部22の断面より広いため、多くの蛍光が収集光部22方向に集まり、光密度が高まる。
【0017】
図2は、集光部21から集まる蛍光が収集光部22方向に向かう際、集光部が湾曲しているために集光部から収集光部22の近くで反射した光は収集光部22の円柱状の壁に対し入射角が臨界角より小さくなり壁に全反射しない光が発生する。これを解消して、臨界角より大きくなる角度を得るために、収集光部22付近に反射を補正する膨らみを持った反射補正部23を形成したものを示す。入射角b、c、dで発生した蛍光の光は集光部の壁に反射し、収集光部付近で臨界角より少なく、本来収集光部22の壁から外に飛び出してしまう光路が、反射補正部23の膨らみにより、臨界角より大きく保たれることにより発生蛍光bb、cc、ddは収集光部22の内部を下方に導かれることを示す。以下、前記と同じ説明は省略する。
【0018】
集光片2aaは集光片2aaにあたる光を利用するため受光面が大きいほど大きな集光量が得られる。一方受光面を大きくすると、集光部の高さも増す。このため、集光部の略ロート状の外径部(開いた茸の笠に似ているので以下笠と称す)を横に広げることになる。笠を横に広げると、集光部の笠の側面のラインの曲線部の半径(以降側面ラインと称す)が小さくなる。側面ライン半径が小さくなると、光を導く際に全反射が起こりにくくなる。このとき、全反射を有効にするには笠の厚みを薄くすることにより解決できる。一方で笠の厚みを薄くすると集光性蛍光染料にあたる光の量が限られてくる。笠部の開きや、笠部の厚み、集光性蛍光染料のの量の適切なバランスが必要である。また、これらのことから小型軽量で集光効率を上げるために次に示す集光片を複数にする事や、集光部の開口部方向からの直接光との併用が有効である。さらに、傘の根元の厚みと収集光部の太さも以下に記載する光ファイバーを結合する際に重要になる。
<第二の実施形態>
【0019】
図3は、本考案の第二の実施形態に係る集光器2aの組立前断面図である。図3は、集光部2aを複数の集光片2aa、2ab、2acで構成しようとするもので、各集光片をそれぞれ別に作成し各集光辺を溶着やはめ込みなどにより組立るものである。集光片2acは略ロート状で内部が満たされた形状の部材を示す。組立の際に、集光片同士はは隙間を開け組み合わせお互いの空気の層との間で臨界角を生み全反射を起こす構造とする。
【0020】
図4は、本考案の第二の実施形態に係る集光器の断面図である。図4は、図1と異なる点は、入射光が集光性蛍光染料5により蛍光を発するばかりでなく、開放部45方向からの入射光自身も集光部に導く点と集光部の集光片を複数使用している点で異なる。集光部の開口部45は厚めにし開口部45方向からの直接光を多く取り入れる形状としている。
【0021】
また、図4は、図3の各集光片を溶着し集光部2aとした状態を示し、各方向からの入射光e、f、gは集光部2aの各開口部から入射して一点鎖線の様に誘導光ee、ff、ggが全反射により収集光部22に導かれる直接光の状態を示す。図示しないが、さらに、直接光が集光性蛍光染料により蛍光を発することもある。また、本来、開口部からの入射光hの様に集光部の内壁で臨界角より少ない角度の光は集光部外に透過し出ていってしまうが、ここでは、集光性蛍光染料5b、5c、5dにより蛍光に変換される。そして蛍光の一部は集光部の璧により全反射され、収集光部22に集光される。これにより、直接光と通過光による発生した蛍光の合成光が収集光部22に集まることになり、明るさを増すと共に、直接光と並行の幅の広い波長の光の合成光が得られる。
<第三の実施形態>
【0022】
図5は、本考案の第三の実施形態に係る集光器1b、1cの斜視図である。図5(a)は、略ロート状のロート状体7に沿った集光部材2bの集光部21の一部からなる形状例であり、小葉状の集光片2adを示す。図5(b)は集光片を逆三角形とした集光片2acを示す。開口部にはミラミッド状の模様を設けたものを示す。このように集光片の形状は小葉や逆三角形や花びらような形状でも良く、開口部や集光片面も凸凹を設け、多方向の光を対象に集光しても良いものである。集光部は、集光部の上部が広く多くの光が当たることが望ましく、入射した光が横方向に回り込み横の開口部から外部に放出する量を抑えた形状が有効であり、略ロート状が効率的に集光できる。また、集光片は複数枚でも良い。開口部を広くすると直接光を多く取り入れることが出来る。開口部の厚みや、開口部付近の湾曲と大きさ、板厚、集光性蛍光染料の量などにより直接光と、透過光による発生する蛍光利用とのバランスを図った設計ができる。
<第4の実施形態>
【0023】
図6は、本考案の第四の実施形態に係る集光器1dの斜視図である。
各集光片は四角の開口形状の略ロート状とし、お互いを隙間を持たせ重ね合わせたものを示し、開口部を薄くした集光片2daにのみ集光性蛍光染料を含有させ、集光片2db、2dc、2dd、2de、2dfを透明素材で形成し、上部の各方向からの光を有効にこれらの集光片の開口部から直接光を導き、これらの集光片を透過し漏れた光を集光片2daが集光性蛍光染料による蛍光発光により有効に光を収集するものを示す。また、収集光部22は誘導筒4により覆われており、誘導筒4は内面を鏡面仕上げにすることにより、内面で反射し収集光部22付近での収集光を全て下方向に導く。
<第5の実施形態>
【0024】
図7は、本考案の第五の実施形態に係る太陽光発電装置11の斜視図である。
集光器1dで集められた光を収集光部22の下部に設けた太陽光発電パネル8で発電を行うことを示す。集約された光となるため小さなパネルで有効化がはかれる。例えば、多接合型(スタック型、積層型、タンデム型などとも呼ばれる)太陽電池とは、利用波長の異なる太陽電池を複数積み重ねた太陽電池を使用することにより安価で効率を上げることができる。さらに、太陽光ばかりでなく、集光することにより太陽熱を高温で取り出せるため、太陽熱の利用も利用しやすくなる、その上、太陽光と太陽熱の併用としてもよい。
このような集光システムを利用した太陽光発電装置によれば、太陽の追尾装置を設けなくとも、広範囲の太陽光を集光器で集光し、簡便な構造で高効率な発電を行うことが可能となる。もちろん、追尾装置により集光器の中心を太陽に向ければ、太陽光と周囲の反射光などを取り入れより効率の良い集光器となる。
<第6の実施形態>
【0025】
図8は、本考案の第六の実施形態に係る集光システム12の斜視図である。
収集光部22の下部に光ファイバー3をコネクター9により接続したもので、集光器1dにより集光された光が光ファイバーを介して下方に導かれる。ここでは、光ファイバーをコネクターで結合しているが、収集光部に溶着しても良い、また光ファイバーは一本であるが複数本としても良い。
<第7の実施形態>
【0026】
図9は、本考案の第七の実施形態に係る照明システム13の斜視図である。集光器1dの頭部には集光部を覆うカバー34を設け、風雨や汚れなどから集光部を保護している。また、屋根などに簡単に設置するための取り付け部36を設けている。
集光システム12の光ファイバーから得られる光をシェード10内で拡散板11に当てることにより、光を拡散させて照明器具としたものを示す。図示しないが、放物線などを描く反射鏡状のシェードに焦点付近で光を放ちシェードに反射させ拡散をしても良い。また、模様を施したり、アクリル板やガラス板などを組み合わせたシェードを用いても良いものである。
従来、太陽光を屋内に取り込む方法としてダクト状の筒内を反射して導くものがある。これらは、屋根や天井をくりぬきダクトを通す必要があった。このため経費が掛かると共に、保守(ダクト内面の鏡面を定期的に磨く作業や、屋根をくりぬいた構造となるため雨漏りなどの補修)が大変であった。本考案の照明器具は屋根に取り付けた集光器から光りファイバーを引き込むだけで従来の電気ケーブルの様に取り込むことが可能であり、簡単な工事ですむと同時に保守が簡単である。このため、建設された建物に設置しやすく、太陽光が屋内に引き込まれ、省エネと共に家の中で自然光にふれることができるため健康にも良好と考えられる。また、家のなかで植物に自然光を与えることが可能である。また、光ファイバーなどにフィルタを付けることにより有害な紫外線を取り除くことができる。この際、光ファイバーに対処するため小さなフィルタとなり安価である。さらに、これらを利用して植物工場に光を取り込むことができ省エネが可能になる。また、太陽光は植物にとっても有用な光となりえる。
集光システムの集光器は例えば10cm角から20cm角の大きさとなり、これらを複数並ぶて使うことになる。また、表面は風雨にさらすことにより集光を阻害するため、ケースに並べて設け、透明なガラスなどで蓋を密閉した上で、ケースを例えば、屋根の上などに取り付ける。図に示す様な集光部が四角い形が効率的に並べやすい。
<第8の実施形態>
【0027】
図10は、本考案の第八の実施形態に係る太陽光発電システム14の斜視図である。
集光システム12の光ファイバーからでてきた光を太陽光発電パネル20に当てて発電し、電力線21で電気を取り出すものを示す。集光システムは、箱状のケース35の中に納められ、透明な蓋をした状態を示す。
集光システム12を使用した太陽光発電システムは、光ファイバーにより光を屋内に導くことにより太陽電池パネルを風雨にさらすことが無いため太陽電池パネルの劣化を防ぐことができる。また、太陽電池のサイズも小型とすることができると共に、屋外では一方方向に重ならないように広げて配置しなければならなかったが、例えば、お互いが向き合う様に、囲う様に、重ねる様になど配置することができ狭い空間でも設置する事ができる。
<第9の実施形態>
【0028】
図11は、本考案の第九の実施形態に係るソーラーシステム15の斜視図である。
集光システム12の光ファイバーからでてきた光の熱を温熱パネル30に変えて循環パイプ31で熱を循環して使用するものを示す。温熱パネルはオイルや、水等を循環して暖めるものである。また、図示しないが、例えば、ゼーベック効果を利用した素子を利用する方法として集光器からの熱を高温側、外側に設けられた放熱フィンを低温側とし、温度差により発電を行う。また、太陽熱を利用して、スターリングエンジンを動かし、発電を行う太陽熱発電装置による発電を行ってもよい。このように、本考案の集光器は太陽光・熱を利用する様々な形式のソーラーシステムに応用できる。
【0029】
上記の集光器及び応用システムは、適宜汚れ、損壊、紫外線などの防止用の保護カバーを設けたり、集光効率を上げるために周辺に反射板を設けて集光器に光を集めたり、取り付け器具に複数並べて取り付けたり、簡易な追尾装置と連動したりしても良いものである。
【0030】
1,1a,1b,1c,1d:集光器、11:太陽光発電装置、12:集光システム、13:照明システム、14:太陽光発電システム、15:ソーラーシステム、2,2a,2b:集光部材、21:集光部,22:収集光部、23:反射補正部、2aa,2ab,2ac、2ad、2ae、2da,2db,2dc,2de,2df:集光辺、3:光ケーブル、4:誘導筒、45:開口部、5,5a,5b,5c,5d:集光性蛍光染料、7:ロート状体、8:太陽光発電パネル、9:コネクター、10:シェード、11:拡散板、20:太陽光発電パネル、21:電力線、30:温熱パネル、31:循環パイプ、34:カバー、35:ケース、36:取り付け部、a,b,c,d,e,f,g:入射光、aa,bb,cc,dd,h1,h2,h3:発生蛍光、aaa,ee,ff、gg:誘導光

(57)【要約】

【課題】広範囲の光を高効率に集光することが可能な集光器を提供する。【解決手段】透明部材に集光性蛍光染料により着色してなる略ロート(開いた茸の笠)状や略ロート状の一部の形状とした小葉、花びらの形状の集光片を集光部としたものと、集光した光を導く棒状の収集光部からなる集光部材とし、集光部にあたる光を蛍光にした光と、集光部の開放部の入射光を反射と全反射を利用して収集光部に導く集光器とする。さらには、集光器から得られる太陽光を利用し発電、照明、熱利用する。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):