(54)【考案の名称】猫の糞害予防装置

(51)【国際特許分類】

A01K 29/00 他の家畜用具

A01M 29/30

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、屋敷の敷地、庭園などに猫が脱糞するのを予防する装置に関する。

【従来の技術】

【0002】
ペットである猫は、非常に可愛いがられている。しかし、最近、野良猫に餌を与える人が、とみに増加し、確実に野良猫の絶対数が増加している。餌を与える人とその近隣の住民たちとの間には、尿、糞の異臭をめぐって争いが絶えない。これに対して、猫に不妊手術をおこない地域、自治体が野良猫を増やさない取り組みを行っているところもあるが、不妊手術をしようが、しまいが、また家猫であろうが、なかろうが、ノミ、ダニなどの寄生虫や、抜け毛などによるアレルギーの惹起、あるいは糞尿の異臭に加えて、糞便中の大腸菌、猫HIV、フィラリア、トキソプラズマなどの病原性微生物の散布の危険性が指摘されている。
糞尿公害の原因となる野良猫に対しては、野犬に対するような取締り法もなく、保険所は、動物愛護管理法のため、野良猫に対してなんの処置も講じ得ないでいる。猫に対する餌やりに対して、最近、民事裁判で有罪となった例もあるが、裁判には、時間、費用が必要で、餌やりを止める様に当人に強く勧告しても聞き入れられない状況で、今や社会問題ともなっている。公園から砂場がなくなったことも問題であるが、庭土、あるいは鉢、プランターの土を掘り起こして排泄するので、折角、植えた草木が枯れる被害など、糞公害に憤慨している。
野沢(脚注:1)は、2008年の時点で、家猫が、1089万匹に対して、野良猫は、284万8000匹と、大幅に増え、1月から9月の間に数回発情する不妊手術をしていない野良猫は、飛躍的に増加していると述べている。いずれにしろ、躾のされていない約1300万匹の猫、とくに、舗装された町に住む猫は、土、砂のある場所を探して糞害を撤き散らしている。
【先行技術】
【0003】
家猫であれ、野良猫であれ、他人の屋敷内に侵入して、糞害をもたらせるのを予防する方法には、大別して、猫の屋敷内侵入防止、ならびに猫の嫌がるものを屋敷内に設置する2方法がある。列挙すると下記の如くに分類される。
1) 屋敷内侵入防止法
a.塀の上に有刺鉄線を張り巡らす
b.塀を高くする
c.侵入口を閉鎖する
d.庭に砂利を敷き詰める
e.庭をコンクリートで固める
f.その他
2) 猫の嫌がるものを設置する方法
a.猫が忌避する有臭物質を散布する 例: クレゾール、正露丸、木酢、竹酢、コーヒー滓、煙草の吸殻のほか、猫忌避剤として販売されているものとして
b.センサー付き超音波発生装置
c.棘状突起(いぼいぼ)のついた樹脂製板
d.粘着物質(とりもち)などの塗布
e.捕獲罠の設置
f.その他
これらの方法はいずれも一長一短があり、猫はすぐにこれら臭気、形状に順応したり、無力化してしまうので、どの方法も費用と手間が無駄になる。また、罠で捕獲したとしてもその猫をどう処理するのか問題が残る。
【考案が解決しようとする課題】
【0004】
これまで行われてきた方法は、ほとんどすべて猫の屋敷内への侵入を防止し、糞害を予防しようとするものである。しかし、すべて徒労に帰し、より合理的、かつ効果的な方法の開発が求められている。
【考案が解決しようとするための手段】
【0005】
生物学的に見て、猫の脱糞時の生態の特徴は、柔らかい土、砂を前足で堀り、その凹所に脱糞し、その後、その糞の上に土、砂をかけて埋めることにある。
つまり、猫は、柔らかな土、砂などの場所で脱糞する習性をもっている。このため、市内などでは、唯一、やわらかい砂のある場所は公園であるが、猫の糞害のため砂場がもはや無くなってしまった。
実際、猫は敷石、コンクリートの上、あるいは踏み固められた土の上では糞をすることはなく、掘ることのできる土、砂の上だけである。
そこで本考案は、猫のこの脱糞時の習性を応用し、脱糞を予防、防止することを目的とする。
【0006】
本考案は、猫の習性を利用して、屋敷、プランターなど土、砂があるところに、凹凸の有る亀甲紋状、菱形、長方形の金網、あるいは樹脂製のメッシュを、地面より浮かせて敷き詰め、前足で土、砂をほることができないよう、また、猫がこの上を歩いた時、足が引っかかり、歩き難くするように企んだものである。

【効果】

【0007】
これまでの方法は、猫の侵入を防止することに主眼が置かれてきた。しかし、この方法は決して有効でなく、多くの人たちは、糞害に苦しめられてきた。
しかしながら、本考案は、猫の侵入は許しても、[脱糞させない]ということに重きをおいたもので、従来の方法とは全く異なるものである。
【0008】
また、凹凸のある金網上では前足、後足のいずれかが引っかかるため、この上を歩くことも嫌遠し、脱糞のための穴もほることも出来ないので、脱糞防止効果は飛躍的に向上した。
【0009】
亀甲紋形、菱形、方形の金網、針金径:0.8〜1.0mm、紋径:20〜40mm、幅:300〜45mm、長さ:450〜900mm,樹脂性も同様で、形状は、10〜300mm間隔に、深さ:10〜30mmの折れ込みを付けたものとする。(図面1,2)
すべてを、高さ10〜20mmの蛇腹式にしてもよい。(図3、4)
設置に際しては、繋ぎ目は重なるように、また、植木などの障害物があれば、鋏などで切り、根元を巻くように設置する。(図5)
【0010】
本考案を、猫に餌をやる人の近隣で、猫の糞害に悩んでいる人、10軒の屋敷内に敷いた結果を観察した。なお、鉢やプランターの場合には、その形状に合わせて表土上に置いてもらった。苗、種はメッシュの間に植え付ける。
【0011】
この結果、これまで施行したすべての屋敷で、糞害は1年以上にわたって、認められていない。その上、猫の侵入も著しく減少したことが明らかとなった。
脚注:野沢延行著、「のらネコ、町をゆく」NTT出版、2009

(57)【要約】

【課題】屋敷内での猫の糞害を防止する装置を提供する。【解決手段】これまで猫の糞公害を防止する種々の方法は、猫の屋敷内への侵入を阻止しようとするものであった。しかしながら、猫の侵入を阻止することは不可能にも等しいもので、これまでのすべての方法が徒労に終わっている。そこで、生物学的視点から、屋敷内への猫の侵入は許容しても、屋敷内で脱糞させないことに絞り込み、猫の習性から、土、砂を掘り起こせないように考案したものである。すなわち、地面から少し浮き上がる金網、樹脂のメッシュを地面に敷くことによって、脱糞に不可欠な穴堀りをできなくしたものである。その結果、脱糞はもとより、猫の屋敷内侵入回数も激減することに成功した。


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