(54)【考案の名称】電気コネクタ用シールドケース

(73)【実用新案権者】東莞宇球電子有限公司

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図3

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、電気コネクタ用シールドケースに関する。

【従来の技術】

【0002】
電気コネクタの溶接法は、周知の通り、主に差込式と表面実装式の二つに分けられる。差込式溶接の電気コネクタでは、シールドケースは通常前後2ペアのピンを有し、これらのピンを電子回路基板に差込み、溶接することにより、電気コネクタを電子回路基板上に固定するようになっている。
図1にこのようなタイプの電気コネクタの構造を示している。図1に示すように、シールドケースの後挿ピン11は、下表面(底面の両側後端縁側)から後端縁に沿って引き出され、側面と平行に側面まで延ばされ、前挿ピン21は、下表面(底面の両側)の真ん中から引き出され、側面と平行に側面まで延ばされる。これらの2ピンは長さが同じであるが、このような方法で底面から引き出されてできたピンでは、それ自体の構造がプレスに制限があり、前挿ピン21が下表面から引き出されて伸びる材料面積に限りがあるため、ピンの長さに影響を及ぼすことになる。このタイプのコネクタは、低要求の溶接ニーズのみに対応できる。
【0003】
このような問題点を解決するために、新型の電気コネクタが中国特許番号CN200520004599.2により提案されている。この電気コネクタは、絶縁本体、複数の端子、第1筐体及び第2筐体を備えてなり、第2筐体の上に幾つかのピンが設けられており、組立の時に、第2筐体が第1筐体の上に外付けされるようになっている。この構造により、コネクタのピンの長さに対する制限が解消される。このようにしてコネクタ構造において、ピンの長さの問題が有効に解決され、電子製品の応用に合わせて行われる。
【考案が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、そこからまた、幾つかの問題点が生じている。例えば、コネクタに第2筐体を増設することから、その製造のために金型を作る必要があり、製品コストが高くなり、また、第2筐体を第1筐体に取り付けることで、製造工程が増え、生産能率に影響を与え、製品品質にも影響を及ぼすので、最終的に製造コストが高くなる。このような幾つかの問題点の発生により、低収益のコネクタ業界では、現在、その製造が発展と推進にそぐわないので、現在の実際のニーズに対応するための解決策をあらためて考える必要がある。
【0005】
本考案は、このような従来の問題点に鑑みなされたもので、上述した欠点や不十分さについて、長期間に亘る研究と学理の応用を行い、上述の欠点と不十分さを解決できる手段を開発しようとするものである。
そこで、本考案は、従来の技術に存在する欠点や不十分な点を改善するために、挿ピンの長さを制限することがなく、しかも挿ピンの差込強さを向上させることのできる電気コネクタ用シールドケースを提供すること、を目的とする。

【効果】

【0007】
本考案の電気コネクタ用シールドケースでは、上壁又は下壁の端縁に、折り返して伸ばされる平板壁が設けられ、これら平板壁の左端縁と右端縁がそれぞれ、下向きに曲げられて伸ばされて挿ピンが設けられるので、これらの2挿ピンで前挿ピンを形成することができ、これらの挿ピンにより、筐体の側壁を分割して全部の挿ピンを形成する必要がなく、また、これらの挿ピンが、筐体の上壁又は下壁が折り曲げられて形成されることで、挿ピンの長さが筐体の側壁に制限されることがなく、各種の挿ピンの長さを持つ電気コネクタに適用することができる。したがって、このシールドケースによれば、電気コネクタの適用性を向上させることができ、しかも二つの前挿ピンが側壁により支えられるので、差込強さを高めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来の技術における電気コネクタの構造を示す斜視図
【図2】本考案の各実施の形態におけるシールドケースを適用する電気コネクタの構成を示す斜視図
【図3】本考案の第1の実施の形態によるシールドケースを前側から見た状態を示す斜視図
【図4】同実施の形態によるシールドケースを後側から見た状態を示す斜視図
【図5】本考案の第2の実施の形態によるシールドケースを前側から見た状態を示す斜視図
【図6】同実施の形態によるシールドケースを後側から見た状態を示す斜視図
【図7】本考案の第3の実施の形態によるシールドケースを前側から見た状態を示す斜視図
【図8】同実施の形態によるシールドケースを後側から見た状態を示す斜視図
【図9】本考案の第4の実施の形態によるシールドケースを前側から見た状態を示す斜視図
【図10】同実施の形態によるシールドケースを後側から見た状態を示す斜視図
【図11】本考案の第5の実施の形態によるシールドケースの一例を示す斜視図
【図12】本考案の第5の実施の形態によるシールドケースの他の例を示す斜視図

【0009】
次に、この考案を実施するための形態について図を用いて説明する。
ここでまず、HDMI電気コネクタを例示して、シールドケースについて説明する。
図2に示すように、HDMI電気コネクタは、絶縁本体30と、導電端子20と、シールドケース10とを備えて構成され、導電端子20は絶縁本体30内に設けられ、シールドケース10はこの絶縁本体30を覆うように設けられる。
【0010】
(実施の形態1)
図3及び図4に第1の実施の形態を示している。図3及び図4に示すように、シールドケースは、上壁1と、下壁2と、これら上壁1及び下壁2を連結する一対の側壁(左壁3及び右壁4)とを備え、このシールドケース10の前端面は差込口として、電気コネクタプラグを差し込むために用いられる。
【0011】
このシールドケースでは、左壁3及び右壁4の後端から、下向きに延ばされる挿ピン154、155が設けられる。これらの挿ピン154、155はそれぞれ、電気コネクタの後挿ピンとして用いられる。また、上壁1の前端縁5から外側に折り返され、後ろに向けて180°折り曲げられる平板壁151が設けられる。平板壁151は基本的に上壁1に貼り付けられ、この平板壁151の左端縁と右端縁がそれぞれ、下向きに90°折り曲げられて挿ピン152、153が設けられる。これらの挿ピン152、153はそれぞれ、電気コネクタの前挿ピンとして用いられる。
【0012】
下壁2には、3側(3辺)が下壁2から切断され、1側(1辺)のみが下壁2と連結する弾性片21が設けられ、この弾性片21の先端に弾性片21から突出する突当て部22が設けられる。この突当て部22は前端縁5に向けて設けられる。
【0013】
上壁1には、3側(3辺)が上壁1から切断され、1側(1辺)のみが上壁1と連結する弾性片11が設けられ、この弾性片11の先端に弾性片11から突出する突当て部12が設けられる。この突当て部12は後端縁6に向けて設けられる。
【0014】
このようにして電気コネクタプラグをシールドケース10に差し込むと、弾性片21、11に誘導・接触作用が生じる。すなわち、弾性片21、11は1側が連結され、3側が切断されているため、この弾性片21がその弾力により電気コネクタプラグにしっかりと突き当てられる。したがって、突当て部22、12が電気コネクタプラグに突き当たることで、電気コネクタプラグが簡単に滑り動かないようになっている。
【0015】
下壁2にはまた、それぞれ相互に嵌め合い可能に交互にダブテール溝とダブテールブロック23が設けられ、これにより、下壁2の左右両側が一体化し、緩まないようになっている。
【0016】
上壁1にはまた、後端縁6に両側が上壁1から切断され、中央部が上壁1と連結する連結部13が設けられる。この連結部13の両側は下向きに曲げられており、この連結部13の下向きに曲げられている両側は、絶縁本体の位置決めを行うように、絶縁本体に作用するようになっている。
【0017】
平板壁151の左端縁と右端縁がそれぞれ下向きに曲げられ延ばされてなる挿ピン152、153の上方部に止め穴1513が設けられ、左壁3及び右壁4における当該止め穴1513に対応する位置にそれぞれ、止め金34が設けられ、これらの止め金34の先端が折り曲げられて、止め金34と止め穴1513が互いに嵌め合い係止される。これら止め穴1513と止め金34により、前挿ピン152、153が左壁3と右壁4に支えられ、ピンがよりしっかりと差し込まれるようになっている。
【0018】
また、平板壁151の左右両側にはそれぞれ、上壁1の弾性片11が柔軟に動ける空間を与えるために、開孔1511が設けられる(ここでは、2つの弾性片11がそれぞれ柔軟に動ける空間を与えるために、比較的に大きな方形穴が形成される。)。
【0019】
(実施の形態2)
図5及び図6に第2の実施の形態を示している。図5及び図6に示すように、このシールドケース10では、平板壁151が、上壁1の後端縁6から外側に折り返され、前に向けて180°折り曲げられてなり、平板壁151は基本的に上壁1に張り付けられ、平板壁151の左端縁と右端縁がそれぞれ、同樣に、下向きに90°折り曲げられて、2つの前挿ピン152、153が設けられ、また、平板壁151の真ん中に、上壁1の弾性片11が柔軟に動ける空間を与えるための切込み1512が設けられており、この点が、実施の形態1と相違している。また、この場合でも、ピンの差込みをよりしっかりと行えるように、実施の形態1と同様に、止め金と止め穴とを設け、相互に嵌め合い係止するようにしてもよいことは勿論である。なお、このシールドケースの他の構造は、実施の形態1の構造と同様なので、ここでそれ以上は述べないことにする。
【0020】
(実施の形態3)
図7及び図8に第3の実施の形態を示している。図7及び図8に示すように、このシールドケース10では、平板壁151が、下壁2の前端縁5から外側に折り返され、後に向けて180°折り曲げられてなり、平板壁151は基本的に下壁2に張り付けられ、平板壁151の左端縁と右端縁がそれぞれ、同樣に、下向きに90°折り曲げられて、2つの前挿ピン152、153が設けられており、この点が、実施の形態1と相違している。なお、このシールドケースの他の構造は、実施の形態1の構造と同様なので、ここでそれ以上は述べないことにする。
【0021】
(実施の形態4)
図9及び図10に第4の実施の形態を示している。図9及び図10に示すように、このシールドケース10では、平板壁151が、下壁2の後端縁6から外側に折り返され、前に向けて180°折り曲げられてなり、平板壁151は基本的に下壁2に張り付けられ、平板壁151の左端縁と右端縁がそれぞれ、同樣に、下向きに90°折り曲げられて、2つの前挿ピン152、153が設けられており、この点が、実施の形態1と相違している。なお、このシールドケースの他の構造は、実施の形態1の構造と同様なので、ここでそれ以上は述べないことにする。
【0022】
(実施の形態5)
図11及び図12に第5の実施の形態を示している。図11及び図12に示すように、このシールドケース10は、上記第1から第4の各実施の形態をベースにして、固定板を加えた構造を有している。固定板18は、上壁1の前端縁5から上向きに折り曲げられて(下壁2の前端縁5から下向きに折り曲げられてもよい。)、上壁1に対して垂直に設けられ、この固定板18上にネジ穴19が形成されて、ネジにより、シールドケース10とプレート(図示省略)を締め付け固定するようになっている。なお、図11と図12では、固定板18を実施の形態1、4に応用したものとして例示しているが、固定板18をその他の実施の形態にも応用し得ることは、この分野の技術者が、この固定板18を実施の形態1、4に応用したところを見れば、簡単に連想できることであるから、固定板をすべての実施の形態に応用した図面の全部を示さないのはそのためである。
【0023】
以上の各実施の形態から明らかなように、本考案の特筆すべき点は、平板壁151の上から伸ばされてなる挿ピンは、コネクタの前挿ピンとして設けられてもよく、コネクタの後挿ピンとして設けられてもよく、さらに、この平板壁151の上から伸ばされてなる挿ピンにより、電気コネクタの挿ピンの一部が設けられてもよく(すなわち、各板壁に少なくとも一つの挿ピンがあり、コネクタに対して一ペアの挿ピンだけが必要になる場合は、一ペアの挿ピンで全部になる)、また、コネクタの挿ピンの全部が設けられてもよい(すなわち、前後の二ペアの挿ピンまたはそれ以上、言い換えれば、コネクタのあらゆる挿ピンが、平板壁151の上に設けられてもよい)ことにあり、図面に記載されたものに制限されないことは勿論である。
【0024】
なお、以上の各実施の形態は、本考案の技術案を説明するために用いられるものであり、それを以って、本考案の実用新案登録請求の範囲が制限されることはなく、この分野の技術者が、本考案の実施の形態を理解したうえ、本考案の技術案に対する改造やそれと同じ置き換えを行っても、それはすべて本考案の権利範囲に含まれるものである。
【0025】
1 上壁
2 下壁
3 左壁
4 右壁
5 前端縁
6 後端縁
10 シールドケース
11 弾性片
12 突当て部
13 連結部
18 固定板
19 ネジ穴
20 導電端子
21 弾性片
22 突当て部
23 ダブテールブロック
30 絶縁本体
34 止め金
151 平板壁
152 前挿ピン
153 前挿ピン
154 後挿ピン
155 後挿ピン
1511 開孔
1512 切込み
1513 止め穴

(57)【要約】

【課題】挿ピンの長さが筐体の側壁に制限されることなく、しかも挿ピンの差込強さを向上させることのできる電気コネクタ用シールドケースを提供する。【解決手段】シールドケースは、上壁1、下壁2及び一対の側壁3、4を備える。このシールドケースでは、上壁1の前端縁5(又は後端縁6)に、外側に180°折り返して延ばされる平板壁151を備えるとともに、この平板壁151の左端縁と右端縁がそれぞれ下向きに曲げられ延ばされて挿ピン152、153が形成され、これらの挿ピン152、153により、電気コネクタの挿ピンの少なくとも一部が設けられる。


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