(54)【考案の名称】傘

(73)【実用新案権者】有限会社大久保製作所

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図4

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、日除け等に使用する傘に関するものであり、或いは自転車に乗る際に自転車に固定して使用することも可能な傘の改良に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
本考案は、原則的には、日除け等に使用するものであるが、これを自転車に固定して使用する際も、それに相応しく使用可能なものである。
従来のものとしては、下記特許文献に記載のものを挙げることができる。
この特許文献に記載の傘は、風雨のときでも傘を大きく傾けることなく、雨を遮ることができるようにすることを課題としたものである。
【0003】
その構成は、中棒と、中棒の上端に固定された上ロクロと、中棒に摺動可能に取り付けられた下ロクロと、上ロクロに揺動可能に一方端が取り付けられた複数の親骨と、この複数の親骨の中途部に一方端が揺動可能に取り付けられ、もう一方端が下ロクロに揺動可能に取り付けられた複数の受け骨とを備えた傘であり、例えば、使用時前方に位置する親骨の先端部に揺動可能に補助骨を取り付け、傘を開いた状態のときに、先端が下方を向いた状態で補助骨を保持することができ、この補助骨に張設した傘布によって前方からの風雨を遮ることができるようにしたものである。
【0004】

【効果】

【0009】
本考案の第1のものにおいては、傘を差した状態において、その後方側に位置する少なくとも一対の隣接する親骨を他の親骨の長さよりも長くすることにより、傘布が平面視後方に長い形状を呈することとなり、自転車に固定して傘を差した状態においても、使用者の背中部分に日光が注ぎ又は雨が掛かることを良好に防止できる。
従って、本考案における傘においては、自転車に乗って傘を固定して使用する際に、日光の向きや雨の降る向き等に合せて傘の向きを特に変更せずに使用することができることとなるのである。
【0010】
また上記構成を採用することにより、長さを長く形成した後方側の親骨の強度が問題となるのである。しかし、本考案においては、この長さを長く形成した親骨の強度を高めるべく、長さの長い骨部材を2本使用し、これら2本の骨部材を横に隣接して並列させて構成したのである。
即ち、後方側に位置する少なくとも一対(2本)の親骨の強度は、他の親骨の強度よりも約2倍の強度を保持させて、その長さの長い分その補強を行なったものである。
これにより、本考案においては、後方側の親骨が長いのではあるが、その強度は高められ、使用時何の問題も無く、良好に日除け又は雨除けを行い、風による悪影響も最小限に抑えることができることとなるのである。
【0011】
本考案の第2のものにおいては、傘を差した状態で、親骨を支持する受け骨の構成を限定したものであって、この長さの長い補強された2本の骨部材からなる親骨をやはり2本の受け骨によって支持したものである。
受け骨は、上記2本並列された親骨を支持すべく、例えばより太い骨部材を用いて支持することも可能であるが、その製造を考慮して、親骨と同じ骨部材を使用して、それぞれの親骨をそれぞれの受け骨によって支持する構成を採用したものである。
これによって、構成骨部材も同一のものから作成することができ、製造が容易となるのである。
【0012】
本考案の第3のものにおいては、更に、傘使用時前方側に位置する少なくとも一対の親骨を被覆する傘布の先端部分(外縁部分)を透明とすることにより、歩行時又は自転車に固定して傘を使用した際に、前方の見通しをより向上させることができる。
自転車乗車時には、雨が前方から降り掛かる状態となることがあり、このため傘を前傾させることがあり、その前方方向を傘布が遮蔽してしまうため、この前方部分を透明にして安全を高めたものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本考案の一実施形態に係る傘の正面図である。
【図2】上記実施形態に係る傘の平面図である。
【図3】上記実施形態に係る傘の右側面図である。
【図4】上記実施形態に係る傘の下側方向から見た斜視図である。
【図5】上記実施形態に係る傘の要部拡大図である。

【0014】
以下添付の図面と共に、本考案の一実施形態について説明する。
図1は、本考案の一実施形態に係る傘の正面図である。図2は、前記実施形態の平面図である。図3は、同右側面図である。尚、添付図面においては、本考案の特徴部分を実線で描き、その他の部分を破線で表現している(以下同じである。)。
これらの図から解る通り、本考案に係る傘10は、中心支柱となる中棒11から放射状に8方向に親骨13、13、…が備えられており、これらの親骨13の一方端は、上下方向に回動自在に上ロクロに取り付けられている。
中棒11の下端には、握り部18が設けられている。この握り部18は棒状のものからなり、自転車に取り付けた傘スタンド等に良好に固定できる形状としている。
【0015】
親骨13のそれぞれの上面には、傘布17が張設されており、本考案の場合には、使用状態で後方側に位置する一対の隣接する親骨13r、13rが他の親骨13の長さよりも長く形成されている。
従って、本考案に係る傘10は、図2の平面図に示された通り、平面視後方(図中上方)に長い形状の略楕円形形状を有するものとなっている。
傘布17は、従来の方法に従い親骨13に縫製糸により縫い付けられる。
【0016】
中棒11には上下にスライドする下ロクロが備えられ、この下ロクロには受け骨の中心側端部が上下に回動自在に取り付けられ、他方の外側端部が前記親骨13の中間部にやはり回動自在に連結されている。
これらの構成は、従来の傘と同様である。
従って、従来の傘同様に、下ロクロを下方にスライドさせれば、傘は閉じるし、下ロクロを上方にスライドさせて固定することにより、傘は広げられ、使用可能状態となる。
【0017】
本考案の特徴部分である後方側に隣接する一対の親骨13r、13rは、次の図4でも説明するが、その長さが他の親骨13の長さよりも長く形成しており、その強度を高めるために、同じ骨部材からなる親骨を横に(略水平方向に)2本隣接して並列させている。
換言すれば、本考案では、中棒11から8方向に放射状に親骨13を配設しているが、これを10方向に放射状に設け、この内の後方側の4本を2本ずつ隣接接合させ、それぞれの親骨13の中心角を同一に配設したものと考えても同じことである。
【0018】
このように、傘を差して使用する際に、後方側に位置する少なくとも一対の隣接する親骨13r、13rを2本の骨部材を横に接するように並列させて配設することによりその強度を向上させ、その長さを他の親骨の長さよりも長くしたことが本考案の特徴部分となるのである。
これにより、使用者は、自転車に固定して本考案の傘を使用した際に、背中部分を濡らすことなく、自転車乗車の際にも極めて好適な傘となるのである。
【0019】
更に、本考案においては、前方に位置する一対の親骨13、13を被覆する傘布17の先端部分(外周縁部分)を透明部材20によって構成している。
この透明部材20は、透明合成樹脂製シート材によって形成することができ、これによって、使用者が例えば自転車に固定してこの傘を使用する際に、前方を良好に見通すことができ、安全性が向上することとなるのである。
【0020】
図4は、上記実施形態に係る傘の下側方向から見た斜視図である。
この図面によって本考案の特徴部分を良く見て取ることができる。
親骨13、13rは、上ロクロ12に上下回動自在に連結されている。受け骨15、15rの外側端部は親骨13、13rの中間部位に回動自在に連結され、その中央側端部は下ロクロ14に上下回動自在に連結されている。
下ロクロ14を上方にスライドさせ、固定することにより、傘10の傘布17が拡張され、平面視後方に長い略楕円形形状に広げられる。
【0021】
そして、本考案の実施形態においては、この図4から解る通り、後方に位置する親骨13r、13rが、2本の骨部材が横方向に並列された状態で接合され、その強度が高められ、これら2本から成る親骨13r、13rのそれぞれに受け骨15r、15rの外側端部が上下回動自在に連結されているのである。
【0022】
図5が上記実施形態の要部拡大図である。
この図によって、上記した通り、後方側に位置する親骨13rと受け骨15rとの構成がより明瞭と成る。
即ち、親骨13r、13rは、それぞれ同じ骨部材からなる2本を横方向に並列させて接するように配列し、それぞれの親骨13r、13rに受け骨15r、15rをそれぞれ回動自在に連結しているのである。
この構成により、本考案の傘においては、後方に位置する少なくとも一対の親骨が長く形成されると共に、これらの親骨及びこれを支持する受け骨が補強されることとなるのである。
【0023】
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案においては以下の通りその形態を種々変更して実施することができる。
傘の構成部材のそれぞれのサイズは適宜自由に設定することができる。
親骨を配設する数及び配設方向も自由に設計することができる。
上記実施形態では、後方側に位置する一対の隣接する親骨を長く形成し、それぞれの親骨を横に2本平行に接合するように骨部材を配設したが、このいわば2本骨を有する親骨は、一対(2本)でなく、3本以上の親骨に適用してもよい。
【0024】
同様に、前方側の透明部材に関しても、上記実施形態のように、前方の一対の親骨の先端部分に形成しているが、これを3本以上の親骨の先端部分に形成してもよい。
これらは、親骨の配設態様に合致させて設定すればよいのである。
親骨を支持する受け骨に関しても、後方側の2本骨から成る親骨を支持する受け骨を1本のものから形成して、通常の受け骨よりも強度のある太径のものから形成することもできる。
但し、製造手順を考慮すれば、同じ骨部材を利用して、上記実施形態のように2本の受け骨により形成する方が製作容易である。
【0025】
上記実施形態においては、後方側の一対の親骨以外の他の親骨の長さは同一としているが、これら他の親骨の長さも適宜変更して実施することも可能である。
中棒の下端の握り部も、本考案では棒状の握り部を採用しているが、この握り部をU字形状のものとするのも自由である。
傘骨の素材及び前方の透明部材の素材も適宜必要に応じて自由に選択することができ、また用途に応じて種々変更することもできる。
最後に、本考案に係る傘は、基本日除け用として開発したものではあるが、これを雨除け用として製作することが可能であり、更には自転車に取り付けた傘スタンド等の傘支持具に固定して使用する際にも好適なものとなる。
【0026】
以上、本考案は、使用時後方側の親骨の長さを長く形成し、当該親骨の強度を向上させるべく2本の骨部材を並列合体して構成したものであり、これにより自転車に固定して使用する場合にもその強度が維持され、使用者の背中部分への日光(紫外線)を防御し、或いは雨除けをも良好に行うことが出来る極めて大きな効果を発揮する傘を提供することができたものである。
【0027】
10 傘
11 中棒
12 上ロクロ
13、13r 親骨
14 下ロクロ
15、15r 受け骨
17 傘布
20 透明部材

(57)【要約】

【課題】自転車に固定して使用する際にも、使用者の背中部への日光又は雨を防御し且つ強度の高い傘を提供する。【解決手段】中棒11と、この中棒11の上端の上ロクロ12と、中棒11に摺動可能に設けた下ロクロ14と、上ロクロ12に連結された複数の親骨13と、これら親骨13の中間部と下ロクロ14を連結する複数の受け骨15とから成る傘である。傘を差した際に、その後方側に位置する一対の隣接する親骨13r, 13rを他の親骨13の長さよりも長く形成する。これら長さの長い親骨13rのそれぞれについて、骨部材を横方向に2本並列させて配設してこれらの親骨13rの強度を高めた。これら補強された親骨13rのそれぞれに受け骨15rの一端を回動自在に連結した。傘を差した際に、前記補強された親骨13rの反対側の前方側の一対の親骨13を被覆する傘布17の先端部分に透明部材12を設けた。


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