(54)【考案の名称】集合住宅等の電力供給装置

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、マンションなどの集合住宅や複数の企業が入居するビルディング等(以下、集合住宅等という)において、戸別のバルコニーに設置された太陽電池アレイ(太陽電池パネル)から得た電力を、戸別ごとの複数の電力負荷に分配供給する集合住宅等の電力供給装置に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
今日では、地球環境対策の一環として、太陽電池アレイを利用して太陽エネルギを直流電力に変換し、この直流電力をインバータで交流電力に変換して、家庭の低圧系統に接続された電力負荷に供給可能にする太陽光発電装置が、広く実用されるに至っている。(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この太陽光発電装置では、太陽電池アレイが住宅の屋根やビルディングの屋上に設置され、太陽光の照射方向に向けるようにして設置される。太陽電池アレイは、複数個の太陽電池モジュールを平面配置状態にて一体化したものである。これらの太陽電池モジュールは直列に接続してストリングとされ、太陽電池アレイの配置枚数に応じてこのストリングを一列にしたり、二列以上にしたりしてサイズや容量などが設定される。
【0004】
また、太陽電池アレイが発電した電力を取り出すための電力ケーブルは、そのストリングの数に応じて設けられ、その発生した電力を電力ケーブルおよび接続箱を介してインバータに送出される。インバータでは、電力ケーブルを介して太陽電池アレイから供給される直流電力を受け、この直流電力を例えば110ボルトに昇圧された商用周波数の交流電力に変換する。
【0005】
この交流電力は、低圧系統に接続された照明灯、冷蔵庫、パソコン、事務機器等の電力負荷に供給される。このような太陽光発電システムは、前述のように住宅の屋根やビルディングの屋上に設置され、商用電源(低圧系統)の電力需要の高い期間などに不足する電力を補う場合等には特に有用である。
【0006】

【効果】

【0014】
本考案によれば、集合住宅やビルディングの戸別の入居者が自らバルコニー等に設置した太陽電池アレイが発生する電力を、複数の電力負荷に安価かつ効率的に分配供給することができる。
【0015】
以上、本考案について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本考案の実施形態による集合住宅等の電力供給装置を示す概念図である。
【図2】図1に示す電力供給装置の設置例を示す説明図である。
【図3】図2に示す電力供給装置の斜視図である。
【図4】図3に示す電力供給装置の回路図である。

【0017】
以下、本考案の一実施の形態にかかる集合住宅等の電力供給装置を図1乃至図4を参照して説明する。
【0018】
図1は本実施形態による集合住宅等の給電ステムの概念図、図2はその詳細な説明図である。同図において、符号Hは、マンションなどの集合住宅であり、南側の壁面側には戸別ごとにバルコニー1が水平方向に延設されている。この戸別のバルコニー1には、入居者が自身で購入した太陽電池アレイ(太陽電池パネル)11が設置されている。この太陽電池アレイ11をバルコニー1に設置した入居者の住宅では、電力会社が供給する商用電力と太陽電池アレイ11が発電する電力の一方または両方を使用可能である。太陽電池アレイ11が発生する電力が消費電力量を上回る場合には,その上回った分の発生電力を商用系統側に売電することが可能である。
【0019】
太陽電池アレイ11は、図示のように受光面を太陽光線の入射方向に向けるようにして、バルコニー1上に設置される。この太陽電池アレイ11は小形、軽量であるにも拘らず大容量で発電効率(電力変換効率)の高いものが次々と市場に提供されており、本実施形態で用いる太陽電池アレイ11は軽量で、搬送、取扱いおよび設置が容易で、折り畳みおよび折り畳み解除可能な構成とされている。従って、一般ユーザである集合住宅Hの入居者でも、容易にバルコニー1に搬入して容易に設置および組み付けが可能である。
【0020】
また、バルコニー1上に太陽電池アレイ11を設置するための設置台2の組付けやこの設置台2への太陽電池アレイの載置、さらには太陽電池アレイ11とリチュームイオン電池12とインバータ13との電気接続なども、例えば電力ケーブル14、15のプラグをコンセントに挿し込むなどの簡易な方法で、入居者自身が実施できるものとする。その設置台2のサイズや重量、電力ケーブル14、15の長さや太さは、太陽電池アレイ11、リチュームイオン電池12、インバータ13の重量、容量、サイズなどに応じて決められる。
【0021】
載置台2は、太陽電池アレイ11の受光面とは反対の裏面側に、折り畳み可能に設けられていると、太陽電池アレイ11と一体であり、折り畳むことができるので設置場所への搬入も容易となるし、設置も容易となるので好ましい。
また、太陽電池アレイ11は、載置台2に向きが調整可能に取り付けラれていると、受光面を太陽光に対し最適な向きに調整できるので、設置場所や太陽の位置に応じて対応できる。
【0022】
リチュームイオン電池12は太陽電地アレイ11が発生する直流電力を充電するものであり、インバータ13はその直流電力を交流電力に変換して電力負荷に供給可能にするものである。バルコニー1に臨む集合住宅H等の外壁面には集電箱3が設けられ、この集電箱3内には、インバータ13が出力する交流電力を室内系統に給電するコンセント6が設置されている。このコンセント6にはインバータ13に接続された電力ケーブル4端のプラグ5が差し込まれる。
【0023】
太陽電池アレイ11は、例えばシリコンなどの半導体の光電変換素子としての太陽電池モジュールを複数個分並設したものからなる。この太陽電池モジュールは複数個が直列接続および並列接続されて、耐候性の素材で被われている。具体的には、例えば太陽電池素子の受光面にガラス板や合成樹脂板などの光透過板を配置し、その裏面である非受光面にテフロン(登録商標)フィルムやPVF(ポリフッ化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの耐候性フィルムを被着して、これらの光透過板、太陽電池素子および耐候性フィルムの重ね構造としたものである。この重ね構造物は矩形体をなし、この矩形体の周面にはアルミニウムなどの枠体が装着されている。また、太陽電池モジュールの裏側には接続箱が設けられ、ここに太陽電池モジュールの出力電力を取り込むターミナルが設けられている。
【0024】
一方、リチュームイオン電池12は小型、軽量、高耐圧特性で、体積エネルギ率(Wh/L)および重量エネルギ率(Wh/Kg)が高い2次電池で、図3に示すように太陽電池アレイ11にケーブル14を介して接続される。このリチュームイオン電池12は太陽電池アレイ11が出力する電圧を充電し、インバータ13に対し必要かつ安定した直流電力を供給する。さらに、リチュームイオン電池12には電力ケーブル15を介してインバータ13が接続され、このインバータ13はそのリチュームイオン電池12を介して供給される直流電力を交流電力に変換する。このインバータ13の出力側には、その交流出力波形を正弦波に整える交流コンデンサや交流リアクトル(いずれも、図示しない)が接続されている。
【0025】
ところで、かかる構成になる集合住宅等の電力供給装置は比較的軽量化かつ小形化されており、太陽電池アレイ11の重量が例えば8kg、これに接続されるリチュームイオン電池12は50kg、リチュームイオン電池12に接続されるインバータ13は4.5kgであり、それぞれを入居者が一人または二人で持ち運びできる重量である。そしてリチュームイオン電池12およびインバータ13は筐体の底部にキャスタ16、17をそれぞれ備えている。これによりリチュームイオン電池12およびインバータ13は、これらの設置作業時には床面上に軽快に移動または走行させることができる。
【0026】
さらに、リチュームイオン電池12は筐体の天部に一対の把手18が取り付けられ、インバータ13は筐体の天部に提手19が取り付けられている(図3参照)。従って、これらの把手18や提手19に手を掛けることで、作業員によるリチュームイオン電池12やインバータ13の揚げ降ろしを容易化できる。インバータ13には低圧系統用負荷の電圧取り出し口であるプラグ挿し込み口20が並設されている。このため、太陽電池アレイ11とともに、リチュームイオン電池12およびインバータ13のそれぞれを別々に運搬可能にしている。
【0027】
前述のように、太陽電池アレイ11およびリチュームイオン電池12は電力ケーブル14により接続され、リチュームイオン電池12およびインバータ13は電力ケーブル15により接続されている。このため、これらの電力ケーブル14、15の接続作業も、キャスタ16、17がリチュームイオン電池12およびインバータ13の移動を軽快に行えるようにしているため、容易である。従って、かかる構成の電力供給装置は集合住宅Hやビルディングのバルコニー1上に容易に搬入、設置が可能であり、住宅や事務所で使用する低圧系統用の電力負荷に対する給電を簡単かつローコストに実現できる。
【0028】
図4は、本実施形態による集合住宅等の電力供給装置の電気系統を概念的に示す回路図である。この回路図においては、太陽電池アレイ11とリチュームイオン電池12およびインバータ13との間に直流電力検出器31が接続されている。また、インバータ13と電力負荷32との間に電力切替器33、負荷電力検出器34および分電盤38が直列接続されている。電力切替器33は開閉器35を介して低圧系統36に接続されている。分電盤38は図2に示すように戸別の室内側に設置され、この室内側の複数の電力負荷にインバータ13を介して得られる交流電力を分配供給するとともに、前記電力切替器33および開閉器35を収納している。図4に示す符号37は、各電力検出器31、34が検出した電力値を比較する電力比較器である。
【0029】
この回路では、太陽電池アレイ11が発生する直流電力をリチュームイオン電池12に充電するとともに、このリチュームイオン電池12によって安定化された直流電力がインバータ13に供給される。インバータ13は、その直流電力を商用周波数の交流電力に変換し、図3に示したプラグ差込口20にプラグ(図示しない)が挿し込まれた前記電力ケーブル4、この電力ケーブル4端のプラグ5、コンセント6および分電盤38を通じて低圧系統用の電力負荷32、例えば家庭用の冷蔵庫、照明灯やファックスなどの事務機器に供給可能にしている。
【0030】
一方、直流電力検出器31はリチュームイオン電池12の両端に得られる電力を検出し、負荷電力検出器34は電力負荷32で消費される電力を検出している。これらの各電力検出器31、34で検出された電力は電力比較器37に入力され、電力比較器37はその電力値の差分に応じた切替制御信号を電力切替器33に入力する。
【0031】
電力比較器37は、直流電力検出器31で検出された電力値Aが負荷電力検出器34で検出された電力値Bよりも十分に大きい場合には(A>B)、インバータ13からの交流電力を分電盤38を通して電力負荷32に供給するように電力切替器33を切り替えるとともに、開閉器35を介して低圧系統36へも供給(売電)する。一方、直流電力検出器31で検出した電力値Aが負荷電力検出器34で検出された電力値Bに等しい場合には(A=B)、電力切替器33はインバータ13から低圧系統36への電力供給を遮断し、電力負荷32への電力供給を継続するように切り替える。
【0032】
一方、直流電力検出器31で検出された電力値Aが負荷電力検出器34で検出された電力値Bよりも低下した場合には(A<B)、電力切替器33はインバータ13から電力負荷32への交流電力の供給を停止するとともに、開閉器35を介して低圧系統36からの電力を分電盤38を通して電力負荷32へ供給するように切り替えられる。この場合に、リチュームイオン電池12の充電を継続しながら、低圧系統36の電力を購入して電力負荷32に継続して電力が供給される。これにより、電力負荷32は無停電で動作または駆動が継続される。
【0033】
従って、かかる構成の集合住宅等の電力供給装置は取扱いが容易で、汎用性が高く、太陽電池アレイ11、リチュームイオン電池12およびインバータ13を集合住宅H等の戸別のバルコニー1に設置するのみで、戸別ごとの電力消費量に合ったクリーンエネルギ電力供給装置を簡単かつ安価に構築できる。
【0034】
以上のように、本実施形態による集合住宅等の電力供給装置は、集合住宅等の戸別ごとのバルコニー11に、このバルコニー11上で太陽光を受けて直流電力を発生する太陽電池アレイ11を設置し、この太陽電池アレイ11が発生する直流電力をリチュームイオン電池12に充電し、太陽電池アレイが発生する直流電力またはリチュームイオン電池12が放電する直流電力をインバータ13により交流電力に変換し、このインバータ13が出力する交流電力を戸別ごとの複数の電力負荷に分配供給するようにした構成である。
【0035】
従って、この電力供給装置では、集合住宅やビルディングの戸別の入居者が自ら購入してバルコニー等に設置した太陽電池アレイが発生する電力を、複数の電力負荷に安価かつ効率的に分配供給することができることとなる。この結果、化石燃料を使用しないクリーンエネルギの利用が戸別ごとに実現可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本考案にかかる集合住宅等の電力供給装置は、集合住宅やビルディングの戸別の入居者が自らバルコニー等に設置した太陽電池アレイが発生する電力を、各戸の複数の電力負荷に安価かつ効率的に分配供給することができるという効果を有し、太陽エネルギから得た電力を戸別の電力負荷に供給可能にする太陽光発電の電力供給装置等に有用である。
【0037】
H 集合住宅
1 バルコニー
2 設置台
3 集電箱
4 電力ケーブル
5 プラグ
6 コンセント
11 太陽電池アレイ
12 リチュームイオン電池
13 インバータ
14、15 電力ケーブル
16、17 キャスタ
18 把手
19 提手
20 プラグ差込口
31 直流電力検出器
32 電力負荷
33 電力切替器
34 負荷電力検出器
35 開閉器
36 低圧系統
37 電力比較器

(57)【要約】

【課題】戸別の入居者が自らバルコニー等に設置した太陽電池アレイが発生する電力を、各戸の複数の電力負荷に過不足なく、安価かつ効率的に分配供給可能にする集合住宅等の電力供給装置を提供する。【解決手段】戸別のバルコニー1上に太陽光を受けて直流電力を発生する太陽電池アレイ11を設置し、この直流電力をインバータ13により交流電力に変換し、このインバータ13が出力する交流電力を戸別ごとの分電盤38によって複数の電力負荷に分配供給する。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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