(54)【考案の名称】漁場施設用成形体

(73)【実用新案権者】日本漁場システム株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、多毛類,小型甲殻類及び魚類のための魚礁・増殖礁などに好適な漁場施設用成形体に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、この種のものとして、中空状の内筒体を設け、この内筒体の外周縁を貝殻を骨材としたコンクリート又はセラミックからなる外筒体で覆って表面に前記貝殻による凹凸部を有する中空状の成形体を成形したことを特徴とする漁場施設用成形体(例えば特許文献1)が提案されており、この成形体では、成形体を内筒体と外筒体とで形成することで、成形体の成形が容易であるとともに、成形体の表面には貝殻による複雑な凹凸部が形成され、海藻類が着生し易い。また、貝殻の隙間には複雑に入り組んだ空洞部が形成され、多毛類,小型甲殻類等が繁殖するから、これを捕食する有用魚類が成形体の周囲に効果的に蝟集させることができる。
【0003】
上記成形体では、内筒体を用いるため、内周面には凹凸部がない。これに対して、海中において、魚介類の餌料となる餌料生物を培養するためのものであって、セメント材料を含有し、中空筒状をなし、表面から肉厚内に連通する細孔部を有しポーラス状をなす餌料培養ブロック(例えば特許文献2)が提案されている。
【0004】

【効果】

【0013】
請求項1の考案によれば、透水性を有する成形体に補強体を設けることにより、全体として成形体の強度を確保することができる。そして、透水性を有する本体の表面には貝殻による複雑な凹凸部が形成され、海藻類が着生し易い。また、貝殻の隙間には複雑に入り組んだ空洞部が形成され、多毛類,小型甲殻類等が繁殖するから、これを捕食する有用魚類が成形体の周囲に効果的に蝟集させることができる。
【0014】
また、請求項2の考案によれば、本体の両端部に強度の高いコンクリート縁部を設けることにより、成形体の強度を向上することができ、特に、長さ方向端部に貝殻が露出しないため、成形体の貝殻部分が壊れ難くなり、組立時、海底などへの沈設時及び運搬時に成形体を落下させても、両端部のコンクリート縁部が衝撃を吸収し、落下強度が高いものとなる。
【0015】
また、請求項3の考案によれば、平板状の本体の底面の一部と側面の一部に補強体を設けることにより、強度を確保することができる。また、本体が透水性を有することにより、海藻類が着生し易と共に、有用魚類を効果的に蝟集させることができる。
【0016】
また、請求項4の考案によれば、円筒状をなす本体の両端部にコンクリート縁部を設けることにより、強度を確保することができる。また、本体の内外面に凹凸部を有すると共に本体が透水性を有することにより、海藻類が着生し易と共に、有用魚類を効果的に蝟集させることができる。
【0017】
また、請求項5の考案によれば、略半円筒状をなす本体の両端部にコンクリート縁部を設けることにより、強度を確保することができる。また、本体の内外面に凹凸部を有すると共に本体が透水性を有することにより、海藻類が着生し易と共に、有用魚類を効果的に蝟集させることができる。そして、設置の際は円周方向両端の載置面を設置面に置くことにより、安定して設置することができる。

(57)【要約】

【課題】透水性を備えた成形体において、強度を確保することができる漁場施設用成形体を提供する。【解決手段】貝殻2を骨材としたコンクリートからなり透水性を有する本体3を形成する。この本体3の表面には貝殻2による複雑な凹凸部5が形成され、本体3の両端部に強度に高いコンクリート縁部4,4を設ける。透水性を有する成形体1にコンクリート縁部4を設けることにより、組立時、沈設時及び運搬時に成形体1を落下させても、両端部のコンクリート縁部4,4が衝撃を吸収し、落下強度が高いものとなる。そして、透水性を有するが形成され、海藻類が着生し易い。また、貝殻2の隙間には複雑に入り組んだ空洞部が形成され、多毛類,小型甲殻類等が繁殖するから、これを捕食する有用魚類が成形体1の周囲に効果的に蝟集させることができる。


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