(54)【考案の名称】鉄道の建築限界測定装置

(73)【実用新案権者】新生テクノス株式会社

(73)【実用新案権者】株式会社サンキョウ

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、鉄道線路における建築構造物の列車走行に支障となる建築限界を測定する鉄道の建築限界測定装置に関する。

【従来の技術】

【0002】
通常、鉄道線路における建築構造物の列車走行に支障となる建築限界の測定は、2年を越えない単位で行う定期検査やこれ以外に、駅員及び乗務員からの申告、プラットホーム上家の修繕や道床バラスト突き固め及び鉄道レール交換等の機会に行われている。従来の建築限界の測定方法は、簡単なメジャー等の器具を用いた人海戦術的要素が多い方法やゲージを利用した器具を用いたり、特殊な車両又は台車を用いる方法、三脚上にセオドライト等の測定器を設置して三点測量により行う方法等が行われている。
また、レーザー距離計測器をプラットホームに設置して限界測定を行う特開2001−50734号公報がある。この公報には、レーザー、ミリ波等を利用した非接触式の測定器を回動させて鉄道レールまでの距離及び角度、測定対象物までの距離と角度を測定して、建築物の限界を測定する方式が開示されている。
【0003】

【効果】

【0010】
本願の建築限界測定装置は、鉄道レール上で簡便に建築限界の測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】建築限界測定装置の使用状態の図である。
【図2】建築限界測定装置の正面断面図である。
【図3】測定器の仰角の微調整機構の図である。

【0012】
本考案の鉄道の建築限界測定装置を図面を参照して説明する。図1は建築限界測定装置の使用状態を示す図、図2は建築限界測定装置の正面断面図、図3は測定器の仰角の微調整機構の斜視図である。
この建築限界測定装置は、鉄道レール1上に載置して、測定器10によって、測定対象物の位置を測定するものである。
断面四角状の支持体20には、鉄道レール1に載置可能な長さであり、片端部には、位置設定板3が取り付けてあり、支持体20を鉄道レール上1に載置して、前記位置設定板3を鉄道レール1の内側に当接すると、支持体20を鉄道レール1に対して垂直に載置できる。なお、この位置設定板3は鉄道レールの外側に当接可能に設けることもできる。
【0013】
支持体20のほぼ中央には、本体22が取り付けてあり、その本体22には回動軸24で回動可能な断面コ字状で筒状のアーム25が取り付けてある。
このアーム25の側部には、測定器10が取り付けてあり、この測定器10として、レーザー光を照射し、測定対象物からの反射光により、測定対象物(図示略)までの距離が測定できるレーザー式測定器であり、このレーザー式測定器は、測定対象物に対する仰角が測定できる。尚、測定器10はレーザー方式とは異なる方式のものであってもよいし、前記アーム25の側部のほかに、上面に取り付けてもよい。また、測定器は、距離用と仰角用の別体であってもよい。
【0014】
次に、前記アーム25、即ち、測定器10の仰角の微調整機構について説明すると、ハンドル30の先には、ウオーム歯車33が取り付けてあり、このウオーム歯車33に第1ネジ歯車34が歯合している。なお、このウオーム歯車33に第1ネジ歯車34が歯合している状態は、後記で記載の戻りバネ50との関係で、アーム25がロック状態である。
前記第1ネジ歯車34と同軸35に固定の第2ネジ歯車36が、異なる軸37に固定の第3ネジ歯車38に歯合している。また、この第3ネジ歯車38と同軸37の第4ネジ歯車39は、アーム25と同軸24に固定の第5ネジ歯車41に歯合している。
尚、前記微調整機構は、ハンドルの1回転で、測定器10の仰角が1°変わるように、減速比が1;360で、前記歯車の歯数は、12,36,12,48に選定してあるが、調節精度に合わせて歯車の数と歯数を選定する。
【0015】
また、前記ハンドル30は、常時、ウオーム歯車33が第1ネジ歯車34に歯合する方向にバネ40で引っ張られている。また、戻りバネ50は、前記第5ネジ歯車41に端部を固定し、前記回動軸24を介して他端部を本体22に固定してあるので、常時は、前記第5ネジ歯車41を、即ち、アーム25を元の状態になる方向に回転するように引っ張っている。
【0016】
次に、前記構成の建築限界測定装置の使用方法について説明する。
先ず、建築限界測定装置の支持体20を測定個所の鉄道レール1に載置して、図1に示すように、位置設定板3を鉄道レール1の内側に接触させると、測定器10は鉄道レール1と垂直状態に設置されたことになる。
次に、ハンドル30を前記バネ40の付勢に打ち勝つ方向に、即ち、ウオーム歯車33と第1ネジ歯車34の歯合を離脱する方向に操作すると(ハンドル30の破線状態)、アーム25はアンロック状態になって自由回動が可能になるので、手で、測定器10の先端が測定対象物の方向に向くように操作する。
【0017】
そして、前記操作により、測定器10は大まかに測定対象物の方向に向くが、前記ハンドル30を戻して、ウオーム歯車33と第1ネジ歯車34に歯合させてロック状態にして、ハンドル30を回転すると、前記歯車の回転伝達により、戻りバネ50に打ち勝って、回動軸24、即ち、アーム25が回動して、測定器10の仰角を変更して、正確に測定器10が測定対象物を把握する状態にする。
そして、前記測定器10により、測定対象物までの距離、及び、測定器10の仰角を測定する。
【0018】
前記操作により測定が終了したときには、ハンドル30を前記バネ40の付勢に打ち勝つ方向に、即ち、ウオーム歯車33と第1ネジ歯車34の歯合を離脱する方向に操作すると、戻りバネ50の引っ張り力により、第5ネジ歯車41は回転して、アーム25は初期状態に戻る。即ち、測定器10は初期状態になる。
【0019】
以上のように、この建築限界測定装置を鉄道レール1上にセットして、ハンドル30でロックを外して、測定対象物に向けて手動で測定器10の仰角を調整し、その後、ロック状態でハンドル30を回転して、測定対象物に対する仰角の微調整を行った後に測定し、測定が終了したら、ハンドル30によってロックを解除すると、アーム25、即ち、測定器10は初期状態になるというものであるので、容易に測定対象物の限界が測定ができる。
【0020】
1 鉄道レール
3 位置設定板
10 測定器
20 支持体
22 本体
23 レバー
24 回動軸
25 アーム
30 ハンドル
33 ウオーム歯車
34 第1ネジ歯車
36 第2ネジ歯車
38 第3ネジ歯車
39 第4ネジ歯車
40 バネ
41 第5ネジ歯車
50 戻りバネ


(57)【要約】

【課題】鉄道線路における建築構造物の建築限界を測定する建築限界測定装置を提供する。【解決手段】レール1上に載置する支持体20には回動可能なアーム25と端部に位置設定板3が取り付けてあり、このアーム25に測定対象物までの距離と仰角を測定できる測定器10が取り付けてある。


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