(54)【考案の名称】トリアージタッグ

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、トリアージタッグに関する。トリアージタッグには、必要な事項の記載欄というものが設けられている。その中に、トリアージ区分、というものが設けられている。トリアージ区分の欄の右には、ローマ数字の0、I、II、III、が記されている。この4種類の数字のかかれた領域を四つの区分に分け、0の数字の書かれた領域を黒色に着色し、Iの数字の書かれた領域を赤色に着色し、IIの数字の書かれた領域を黄色に着色し、IIIの数字の書かれた領域を緑色に着色する。トリアージ区分に、0、I、II、III、の数字と共に、黒色、赤色、黄色、緑色の四色の色を組み合わせて用いることを特定したトリアージタッグに関する。

【従来の技術】

【0002】
トリアージタッグとは、限られた人的物的資源の状況下で、最大多数の傷病者に最善の医療を施すため、患者の緊急度と重傷度により治療優先度を決める標識である。自然災害や、人的災害時に多くの傷病者が出ることがある。このとき、傷病者の重傷度によって、緊急を要する者とそうでない者とがある。治療優先度を決めた方が、最善の医療を速やかに施すことができる。このため、トリアージタッグには治療優先度を直ちに認識できるように、生命、四肢が危機的状態である為、緊急に処置を必要とする者には、治療優先度第1順位の識別標識をつける。2〜3時間処置を遅らせても悪化しない程度の者には、治療優先度第2順位の識別標識をつける。軽傷、通院加療が可能な程度の者には、治療優先度第3順位の識別標識をつける。生命徴候のない者、あるいは、治療をほどこしても生命を維持することが不可能なほど傷病の重い者には、治療優先度第4順位の識別標識をつける。第1順位の識別標識は赤色、第2順位の識別標識は黄色、第3順位の識別標識は緑色、第4順位の識別標識は黒色とされている。(図3を参照)このようなトリアージタッグのシステムは、緊急を要する者から順番に医師に診察してもらい、一人でも多くの人に助かってもらいたいということで考えだされたものである。傷病者を初期診断した者は、治療優先順位を決め、その色と数字が一番外側にくるように、もぎりの部分をもぎり、優先順位を決定する。それと同時に、トリアージ区分という欄の数字にも、丸をつける。このとき、もぎりの部分の一番外側の数字と、トリアージ区分で選択され丸をつれられた数字が同じものであることを確認して、初期診断した者は、自分の行為にミスがないようにとチェックしているのである。傷病者の治療をする医師や看護士も、トリアージタッグの一番外側のもぎりの部分の数字と色が、トリアージ区分で選択され、丸をつれられた数字と同じものであることを確認し、治療の順位に間違いがないかをチェックしているのである。普通には、もぎりの部分が最も大切な場所である。もぎりの部分の一番外側を見て、医師や看護士は、その傷病者の優先順位を知ることが出来るからである。トリアージ区分の数字は、優先順位に間違いがないかを再確認をする為のものである。よって、もぎりの部分が最重要な場所であり、トリアージ区分は、補助的役割をはたしているのである。しかし、初期診断の後に、優先順位の変更がなされた場合には、この立場が逆転する。未使用のトリアージタッグには、治療優先順位を示す四種類の識別標識がつけられている。しかし、初期診断をした時点で、識別標識はもぎりとられる。初期診断をしたことによって、最大で、三種類の識別標識はトリアージタッグからもぎりとられる。この状態で、優先順位を変更しようとすれば、トリアージ区分のところが、最も大切な場所になる。なぜなら、トリアージ区分の場所によってしか、傷病者の優先順位が確認出来ないことも起こりうるからである。例えば、ある傷病者が初期診断によって、もぎりの部分を三種類もぎりとられていたとする。つまり、この傷病者は0(黒色)であった。少し時間が経過したとき、初期診断をした者が、0と判断したのは誤診であった。この傷病者はI(赤色)でなければならないと診断したのである。優先順位を0(黒色)からI(赤色)に変更しなければならないと判断したのである。この傷病者のもぎりの部分は三種類ほど、もぎりとられてしまっている。優先順位を変更するならば、トリアージ区分のところを変更するしかない。このとき、トリアージ区分のところは0に丸がついている。この丸を二本線で消して、Iの部分に丸をつけなければならない。Iに丸をつけるには少し考える時間が必要である。もぎりの部分が三種類もぎりとられているから、IなのかIIIなのかを考えなければならないからである。Iが何であったのか、IIIが何であったのかを、思いださなければならない。その為に、少し時間がかかるのである。あるいは、思い出せないかもしれない。私達は普段、信号を見ながら生活していて、色によって状況を判断するということに慣れている。トリアージタッグにおいても、数字で判断するよりも、色で判断する方が、判断しやすい人たちもいる。黒は喪服の色であって、死と結びついている。赤は信号の赤に対応していて、最も危険な状態であり、早急に治療が必要である。黄色は、信号の黄色に対応していて、赤ほどは危険でない。医師の治療を必要としているが、赤の人ほど急がなくてもいい。緑色は、信号の青色に対応していて、さほど危険ではない。医師の治療を必要としないものである。信号を見ながら生活している私達は、色を見てトリアージタッグの四種類の優先順位を判断することは、さほど難しいことではない。そもそもトリアージタッグに四種類の優先順位を設け、四種類の色を使用したのは、迅速かつ正確に優先順位を判断させる為である。それならば、トリアージ区分の所にも、四種類の色を対応させるべきである。しかし、現在使用されているトリアージタッグの、トリアージ区分のところには、色か使用されていない。これは、重大な欠点があると、私は考える。数字だけで判断するよりも、数字と色の二種類の情報で判断する方が、はるかに迅速かつ正確に判断ができるだろう。優先順位の変更を行う者も、その変更後に治療する者も、数字と色の組み合わせを使った方が、迅速かつ正確に優先順位を判断することが出来る。現在使用されているトリアージタッグの、トリアージ区分の場所には、色が使用されていない。0の数字の部分には黒色を使用する、Iの数字の部分には赤色を使用する、IIの数字の部分には黄色を使用する、IIIの数字の部分には緑色を使用する。この技術が出願者の考える技術である。短時間での判断ゆえに、優先順位を間違えることもある。時間の経過とともに、より正確な判断が出来、傷病者の優先順位を上げなければならないことや、下げなければならないことが起こってくる。このとき、治療を行う者は、トリアージ区分の、変更後の区分を見て、傷病者の優先順位を判断する。治療を行う医師や看護士も、トリアージ区分の優先順位で、傷病者の優先順位を判断しなければならない。初期診断によって、もぎりの部分がもぎりとられてしまった為に、一番外側を、目的の優先順位の色にすることが出来ないことも起こる。初期診断によって、目的の色が、もぎり取られている為に、一番外側を目的とする優先順位の色にすることが出来ないからである。すでに目的の優先順位を表す標識は、もぎりとられてしまっていることもあるからである。現在使用されているトリアージタッグでは、トリアージ区分という欄には、数字だけが記されていて、色はつけられていない。トリアージタッグは、四種類の色によって優先順位を識別するという役割をはたしている。それなのに、トリアージ区分という場所に、四種類の色がつかわれていないのは、重大な欠点があると、私は考えるのである。(図3参照)このように、現在使用されているトリアージタッグの、トリアージ区分という欄には、0、I、II、III、という数字が使用されているだけで、黒色、赤色、黄色、緑色などの色は使用されていない。傷病者の優先順位が変更になった場合、変更後の優先順位を、医師や看護士に伝えるとき、伝わりにくいという重大な欠陥を有すると考えられる。かかる状況に鑑み、出願人は、従来技術を調査した結果、トリアージタッグについては、幾つか先行技術文献を発見した。しかし、下記特許文献の何れにも、負傷者の治療優先順位を変更した場合に、変更後の順位がより正確に認識できるように、色を使用するという技術は記載されていない。トリアージ区分という欄に、黒色、赤色、黄色、緑色の四種類の色を使用することが好ましいが、そのような技術は、記載されておらず、かつ示唆もされていなかった。
【特許文献1】 登録実用新案第3053755号公報

【効果】

【0006】
本考案に係る、トリアージタッグは、上記のような特徴的構成要件から構成され、特徴的構成要件に応じた、以下のような本願考案特有の効果を奏する。また、上記のような特徴的構成要件から構成されたトリアージタッグによれば、本願考案の課題を十分解消することができた。
*第1の考案の効果
トリアージタッグは、上面に複写用紙を付し、トリアージに必要な事項の記載欄を有し、且つその下に、治療優先度を示す4種類の識別標識を切り取り可能に設けてある。また、トリアージに必要な事項の記載欄の下の部分には、トリアージ区分という欄が設けられている。このトリアージ区分には、0、I、II、III、の数字が記されている。第1の考案によれば、トリアージ区分の、0の区分には黒色を組み合わせ、Iの区分には赤色を組み合わせ、IIの区分には黄色を組み合わせ、IIIの区分には緑色を組み合わせることを特徴とするトリアージタッグにより、災害現場において、負傷者の治療優先順位を決めた者が、その後に優先順位を変更したとき、治療を行う医師や看護士に、迅速かつ正確に変更後の優先順位を伝えることの出きるトリアージタッグを提供することができた。すなわち、本考案が解決しようとする課題を達成することができた。当業者が予測不可能な顕著な効果を奏することができた。以下、より具体的に本考案の効果を詳述する。傷病者の治療優先順位を変更した場合に、より迅速かつ正確に変更後の優先順位を、治療を行う医師や看護士に伝えることの出来るトリアージタッグを作っておかなければならない。治療の優先順位を決める者が、初期診断によって負傷者の治療優先順位を決め、トリアージタッグの、トリアージ区分の場所に記されている数字に丸をつけ、もぎとり可能な部分をもぎとり、傷病者の優先順位を決める。その後、優先順位を変更しなければならないことが起こり、優先順位を変更したとき、より迅速かつ正確に、治療を行う医師や看護士に伝えられるようにする為に、トリアージ区分の場所には、数字だけではなく、色をつけておくことがよい。例えば、図1で、トリアージタッグの中に、必要な事項の記載欄が設けてあり、その中に、トリアージ区分という欄がある。初期診断をする者が、傷病者をみて、傷病者の優先順位を0と判断した。そこで、トリアージ区分の場所では数字の0を選び、数字の0に丸をつけた。また、もぎりの部分は、トリアージタッグの一番下が黒色になるようにもぎりとった。つまり、赤色、黄色、緑色の部分をもぎりとったのである。その後、初期診断をした者が、変更を試みた。初期診断をした者が、この傷病者は救命が不可能であると診断したのであるが、しばらくの時間経過の後、自分の診断が間違っていたことに気づいた。今すぐに処置をすれば、助かる可能性のあることを感じ、優先順位をIに変えたのである。もぎりの部分は、すでに、赤色、黄色、緑色の部分がもぎりとられている為、変更することは出来ない。トリアージ区分の部分を変更する方法しか残されていない。トリアージ区分の部分で、最初に丸をつけた0に二本線を引き、0ではないことを示す。次に、数字のIに丸をつけ、この傷病者はIであることを示す。このとき、初期診断する者がどの数字に丸をつければいいのかと迷うこともある。治療をする医師や看護士も、Iという数字を見て、迷うことがある。Iが優先順位1であるのか、優先順位3であるのか判断ができないことがあるからである。なぜなら、トリアージタッグには、どこにも優先順位という言葉は記載されていないからである。Iの方が傷病の程度が重いのか、IIIの方が傷病の程度が重いのか、全ての医師や看護士が判断できるとは限らないからである。現在の、老人医療において、要介護認定というものがある。要介護認定というシステムの中では、要介護度というものが使用されている。要介護度は、要介護度1から要介護度5までを使用されているが、要介護度1よりも要介護度5の方が、病気の度合いは重いからである。よって、数字の大きい方が、傷病の程度が重いと判断してしまうことも起こりうるのである。しかし、信号の色については、誰もが、赤が一番危険であるという判断をすることが出来る。交差点では、青が一番安全な状態。黄色はやや危険。赤は最も危険な状態。ほとんどの医師や看護士が、赤色が最も危険な状態であると判断をすることは、容易なことなのである。よって、トリアージ区分の場所に、ただ数字だけを使用するよりも、0は黒色と組み合わせる。Iは赤色と組み合わせる。IIは黄色と組み合わせる。IIIは緑色と組み合わせる。このようにして、0、I、II、IIIの区分のところには、それぞれ黒色、赤色、黄色、緑色を塗って使用した方が、より正確にそれぞれの区分の優先順位を理解することが出来る。このようにして、変更後の優先順位をより迅速かつ正確に、医師や看護士に伝えることが出来るのである。優先順位を第4優先順位から第1優先順位に変更をする場合に、トリアージ区分の0からIに変更するという考えよりも、黒色から赤色に変更すると考える方が、より理解しやすいのである。優先順位を変更する者も、治療を行う者も、変更後の順位を容易に理解することができる。しかし、従来技術のように、トリアージ区分のところに、数字だけを記載しているものであれば、優先順位を変更した場合に、正確に医師や看護士に、傷病者の優先順位を伝えることが出来ない。トリアージ区分に、従来技術の0、I,II、III、の数字を使用するとともに、新たに、黒色、赤色、黄色、緑色の4種類の色を組み合わせて使用することによって、変更後の優先順位を迅速かつ正確に、治療を行う医師や看護士に伝えることの出来るトリアージタッグを提供することが出来た。
【考案を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本考案に係る、トリアージタッグに関する最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本考案に係る、トリアージタッグ(実施例1)の平面図である。
図2は、上面の複写用紙2枚を開いた状態における同上の平面図である。
図3は、従来技術に係る、トリアージタッグの平面図である。
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本願発明に係るトリアージタッグ5は、上面に複写用紙を付したトリアージに必要な事項の記載欄11を有し、且つその下の方に、トリアージ区分という欄がもうけてある。トリアージ区分の欄の中には、0、I、II、IIIの数字が記載されている。トリアージ区分の欄の中に、黒色、赤色、黄色、緑色の4種類の色を使用することを、特徴とする。つまり、数字の0には黒色を組み合わせる。数字のIには赤色を組み合わせる。数字のIIには黄色を組み合わせる。数字のIIIには緑色を組み合わせる。数字と色を組み合わせて使用することを特徴とする。

(57)【要約】

【課題】 負傷者の治療優先順位を変更した場合に、治療を行おうとする医師や看護士に、変更後の治療優先順位を、より正確に伝えることのできる、トリアージタッグを提供する。【解決手段】 トリアージタッグには、トリアージ区分という欄が設けられており、0、I、II、III、と4種類のローマ数字が記されている。傷病者は、初期診断によって優先順位が決められ、その順位にふさわしい数字が、0、I、II、III、の中から選択される。しかし、この傷病者が病院まで搬送される途中で、優先順位の変更をしなければならない事も起こってくる。トリアージ区分を、数字だけで区分するより、色と数字を組み合わせる方が、より正確に優先順位を判断することが出来る。0には黒色を、Iには赤色を、IIには黄色を、IIIには緑色を組み合わせることによって、変更後の識別標識が、第何順位なのかを、より正確に伝えることの出来るトリアージタッグを提供することが出来る。


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