(54)【考案の名称】携帯電話機を利用した異常事態通報装置

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、例えば、電車内等における手荷物の置き忘れや盗難等の異常事態が発生した時は勿論のこと、親子ずれで外出し子供が迷子になったような場合においても、携帯電話機及び携帯電話通信網を利用して速やかに当該携帯電話機の所有者に異常事態を通報でき、更には、例えば探索の対象である子供、老人等が所持する子機としての携帯電話機にGPS(全地球測定システム)機能を装着しておくことにより、探索の対象である子供、老人等が迷子、不明になったような場合においても、親機としての携帯電話機により直ちにその居場所を確認することができる等々、広範なエリアで活用し得る携帯電話機を利用した異常事態通報装置に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
例えば、交通機関の一つである電車内においては、座席に座っている人の多くがカバン等の手荷物を網棚に載せず膝の上に置いており、また、立っている人の多くが手荷物を電車内の網棚に載せず手にもったままにしている場合が多く、せっかく配備されている網棚が意外と利用されていない。
【0003】
これは、降車する際に手荷物を置き忘れるという事態や、置き引きされるという異常事態を回避するためであると推定される。
【0004】
このように手荷物を身体の周辺に携えるという心理は、置き引き事件が多い海外旅行における例えば空港の待合室で座っている時等も同様で、手荷物が置き引きされることをおそれてなかなか安心できないのが実情である。
【0005】
特許文献1には、上述したような置き忘れや置き引きという異常事態を防ぐために、手荷物に取り付ける送信具と、手荷物の保持者が携帯し送信具と無線交信してその通信状態を監視する受信具とを具備し、送信具側で、受信具間との相関関係をこれらの間のみ有効な無線信号のコード化処理で判定し、当該手荷物の置き忘れ、持ち去り等の異常事態を警報発生により保持者に知らせることで手荷物の状態を監視するように構成した手荷物監視装置が提案されている。
【0006】
しかし、この特許文献1の手荷物監視装置の場合、送信具、受信具間の交信媒体はこれら相互間のみで有効な無線信号であり、このため極めて局所的な使用態様に限定されるものである。
【0007】

【効果】

【0010】
請求項1、請求項2記載の考案によれば、電車内等における手荷物の置き忘れや盗難等のような異常事態において、携帯電話機からの電波の途絶により携帯電話機との離隔距離が一定以上になったこと、又は前記携帯電話機の子機としての異常事態通報装置自体が振動状態となったことを検出して、携帯電話機及び携帯電話通信網を利用して速やかに当該携帯電話機の所有者に異常事態を通報でき、広範なエリアで活用することができる携帯電話機を利用した異常事態通報装置を実現し提供することができる。なお、例えば探索の対象である子供、老人等が所持する子機としての携帯電話機にGPS(全地球測定システム)機能を装着しておくことにより、探索の対象である子供、老人等が迷子、不明になったような場合においても、親機としての携帯電話機により直ちにその居場所を確認することができる。
【0011】
請求項3記載の考案によれば、請求項1又は請求項2記載の考案の効果を奏することに加え、操作スイッチ部により子機受信部における携帯電話機からの電波の受信可能距離を設定することができるように構成しているので、特に電車内での使用等のような手荷物の自己監視に関してより広範なエリアで活用することができる携帯電話機を利用した異常事態通報装置を実現し提供することができる。なお、前記請求項1又は請求項2記載の考案の効果と同様に、例えば探索の対象である子供、老人等が所持する子機としての携帯電話機にGPS(全地球測定システム)機能を装着しておくことにより、探索の対象である子供、老人等が迷子、不明になったような場合においても、親機としての携帯電話機により直ちにその居場所を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本考案に係る携帯電話機を利用した異常事態通報装置及び携帯電話、携帯電話基地局の通信状態を示す概略構成図である。
【図2】図2は本実施例に係る携帯電話機を利用した異常事態通報装置及び携帯電話、携帯電話基地局の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図3は本実施例に係る携帯電話機を利用した異常事態通報装置及び携帯電話の具体的使用態様の一例を示す概略説明図である。
【図4】図4は本実施例に係る携帯電話機を利用した異常事態通報装置と、携帯電話との間の距離関係の大小に応じた動作状態を示す説明図である。
【図5】図5は本実施例に係る携帯電話機を利用した異常事態通報装置の振動状態の有無に関する動作状態を示す説明図である。

【0013】
本考案は、例えば、電車内等における手荷物の置き忘れや盗難等の異常事態が発生した時は勿論のこと、親子ずれで外出し子供が迷子になったような場合においても、携帯電話機及び携帯電話通信網を利用して速やかに当該携帯電話機の所有者に異常事態を通報でき、広範なエリアで活用し得る異常事態通報装置を実現し提供するという目的を、特定の所有者が保持し、携帯電話基地局を含む携帯電話網と通信する親機としての携帯電話機を利用した異常事態通報装置であって、前記携帯電話機からの電波の途絶により携帯電話機との離隔距離が一定以上になったことを検出する子機受信部、及び前記携帯電話機の子機としての異常事態通報装置自体が振動状態となったことを検出する振動検出部とを具備する異常検出部と、この異常検出部における子機受信部又は振動検出部の前記検出結果を基に異常事態発生と判定する子機制御部と、子機制御部の判定結果を基に前記携帯電話基地局を含む携帯電話網を介して親機としての携帯電話機に異常事態信号を通報する前記携帯電話機と同様な電波発信機能をもった子機発信部と、動作用の電力供給を行う電源部と、を携帯型の装置本体に搭載した構成により実現した。
【0014】
以下、本考案の実施例に係る携帯電話機を利用した異常事態通報装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
本実施例の携帯電話機を利用した異常事態通報装置1は、図1、図2に示すように、携帯電話基地局31を含む携帯電話網32と通信する親機としての特定の所有者Mが保持する携帯電話30を利用するものであり、例えば携帯可能な箱型状に形成されて、かつ、カバン42等々のような手荷物への取り付け用のストラップ3付きの装置本体2を具備している。
【0016】
前記装置本体2の表面には、電源スイッチ4と、携帯電話30からの電波の受信可能距離を1m、2m、3m、・・・10m、20mのように各種に設定する例えばダイヤル式の距離設定部5とからなる操作スイッチ部6を配置している。
【0017】
前記装置本体2には、図2に示すように、異常事態通報装置1の動作プログラムを格納したプログラムメモリ12と、各種データを記憶するRAMのような記憶部13と、前記携帯電話30からの電波の途絶により前記携帯電話30との予め設定した離隔距離(受信可能距離)が一定以上になったことを検出する異常検出部17を構成するアンテナ部15付きの子機受信部14と、前記異常事態通報装置1自体が振動状態となったことを検出する異常検出部17を構成する振動検出部16と、前記携帯電話30と赤外線通信を行い前記携帯電話30の携帯電話番号を受信する公知の構成からなる赤外線通信部18と、前記動作プログラムに基づき異常事態通報装置1各部の動作制御を行い、前記異常検出部17における子機受信部14又は前記振動検出部16の検出結果を基に、異常事態発生と判定する子機制御部19と、前記子機制御部19の判定結果を基に、前記携帯電話基地局31を含む携帯電話網32を介して親機としての携帯電話30に異常事態信号を通報する前記携帯電話30と同様な電波発信機能をもったアンテナ部21付きの子機発信部20と、前記異常事態通報装置1全体の動作用の電力供給を行う繰り返し充電可能で経済的なリチウム電池等からなる電源部11と、前記操作スイッチ部6とを搭載している。
【0018】
前記赤外線通信部18において受信した携帯電話番号は、前記記憶部13に記憶保持される。
また、上述した各要素のうち、例えば、前記プログラムメモリ12、記憶部13、子機受信部14、子機制御部19、子機発信部20は、単一のICチップに搭載した構成例とすることができる。
【0019】
前記アンテナ部15、アンテナ部21は、各々ロッドアンテナ、ループコイル状アンテナ等公知のアンテナ技術を用いて構成するものであり、特に限定されるものではない。
【0020】
また、前記振動検出部16としては、前記装置本体2の振動に応じて変位する磁石の磁界変動を検出コイルにより電気信号に変換する例等を挙げることができる。
【0021】
次に、本実施例に係る携帯電話30を利用した異常事態通報装置1の具体的な使用態様及びその場合の動作について、図3乃至図5を参照して説明する。
【0022】
なお、前提として前記異常事態通報装置1の電源スイッチ4はオンであり、携帯電話30の電源スイッチもオンで、携帯電話番号を含む一定強度の電波が発信されてあり、前記距離設定部5により例えば予め携帯電話30からの電波の受信可能距離3mに設定されているものとして以下の説明を行う。
【0023】
図3に示すように、例えば、電車40内の座席41に携帯電話30の所有者Mが着座して、また、当該所有者Mの手荷物であるカバン42は所有者上方約2m以内の位置にある網棚43に置かれ略静止状態(例えば電車の通常走行状態では略静止状態とする)で、このカバン42内に前記異常事態通報装置1が収納されているものとする。
【0024】
このような状態では、携帯電話30と異常事態通報装置1との離隔距離は予め設定した3m以内であり、異常事態通報装置1自体も略静止状態で、特別の振動が加えられていない。
このとき、前記子機受信部14により携帯電話30からの電波が受信されているので電波の途絶状態とはならず、また、振動検出部16も特別の振動を検出していないため、子機制御部19は異常事態発生とは判定せず、子機発信部20に対して何らの信号も送信しない。
【0025】
次に、例えば、前記カバン42が何人かにより持ち去られようとする状態となり、携帯電話30と前記カバン42内の異常事態通報装置1との離隔距離は予め設定した3mよりも遠く離れた場合には、子機受信部14に対する前記携帯電話30から電波は途絶状態となり、これにより、子機受信部14に接続されている子機制御部19は動作プログラムに基づき異常事態発生と判定する。子機制御部19は、動作プログラムに基づき前記子機発信部20を制御し、図4に示すように、前記携帯電話基地局31を含む携帯電話網32を介して親機としての携帯電話30に異常事態信号を通報する。
【0026】
当該携帯電話30においては、例えば予めマナーモードに設定しているような場合バイブレータ機能等により異常事態発生状態を所有者Mに伝達する。
【0027】
なお、マナーモードを設定していない場合には音声メッセージにより異常事態発生状態を所有者Mに伝達することになる。
【0028】
また、前記カバン42が何人かにより持ち去られようとする状態となり、前記振動検出部16に異常な振動が加えられたような場合も、前記子機制御部19は前記振動検出部16の検出信号に対応して動作プログラムに基づき異常事態発生と判定する。
【0029】
そして、子機制御部19は、上述した場合と同様、動作プログラムに基づき前記子機発信部20を制御し、図5に示すように、前記携帯電話基地局31を含む携帯電話網32を介して親機としての携帯電話30に異常事態信号を通報する。
【0030】
当該携帯電話30においては、上述した場合と同様、バイブレータ機能により、又は音声メッセージにより異常事態発生状態を所有者Mに伝達することになる。
【0031】
この結果、前記携帯電話30の所有者Mは、異常事態発生後、迅速に自己のカバン42が持ち去られようとする事態を認識することができ、持ち去り防ぐための行動を起こすことができる。
【0032】
上述した場合とは別に、例えば、電車40内の座席41に着座していた携帯電話30の所有者Mが、カバン42を忘れて電車から降車しようとして前記携帯電話30と前記カバン42内の異常事態通報装置1との離隔距離が予め設定した3mよりも遠く離れたような場合においても、前記子機受信部14に対する前記携帯電話30から電波は途絶状態となり、これにより、子機受信部14に接続されている子機制御部19は動作プログラムに基づき異常事態発生と判定する。
【0033】
そして、子機制御部19は、動作プログラムに基づき前記子機発信部20を制御し、前記携帯電話基地局31を含む携帯電話網32を介して親機としての携帯電話30に異常事態信号を通報する。
【0034】
この結果、上述した場合と同様にして、前記携帯電話30の所有者Mは、カバン42の置き忘れという異常事態発生後、迅速にその事態を認識することができ、直ちにカバン42を取りに基の位置に戻る行動を起こすことができる。
【0035】
本実施例に係る携帯電話30を利用した異常事態通報装置1は、更に以下のような使用態様とすることも可能である。
【0036】
すなわち、親子ずれで外出し公園や遊園地等で遊ぶ場合において、例えば前記携帯電話30を所有者Mである親が保持し、子供の衣服等に異常事態通報装置1を取り付ける。
【0037】
そして、前記異常事態通報装置1の距離設定部5により例えば予め携帯電話30からの電波の受信可能距離20mに設定しておく。
【0038】
このような使用態様とすれば、親と子供の離隔距離、すなわち、携帯電話30と前記異常事態通報装置1との離隔距離が20mを超えたような場合に、子機受信部14に対する前記携帯電話30から電波は途絶状態となり、これにより、子機受信部14に接続されている子機制御部19は動作プログラムに基づき異常事態発生と判定する。子機制御部19は、動作プログラムに基づき前記子機発信部20を制御し、既述した場合と同様に、前記携帯電話基地局31を含む携帯電話網32を介して親機としての携帯電話30に異常事態信号を通報する。
【0039】
これにより、携帯電話30により例えば音声メッセージにて異常事態発生状態を所有者Mである親に伝達することができ、親は子供が迷子になりそうな状態又は迷子になった状態であると認識でき、直ちに子供を探す行動を起こすことができる。
【0040】
換言すれば、親と子供の離隔距離が20m以内であれば異常事態通報装置1は異常事態信号を発信せず、親は子供が近辺にいると認識して安心することができる。
なお、前述したように、例えば探索の対象である子供、老人等が所持する子機としての携帯電話機にGPS(全地球測定システム)機能を装着しておくことにより、探索の対象である子供、老人等が迷子、不明になったような場合においても、親機としての携帯電話機により直ちにその居場所を確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本考案は、上述した場合の他に、例えば、徘徊癖のある老人の衣服等に異常事態通報装置1を取り付けて、当該老人が携帯電話を所有する家族の近辺にいることを確認したり、また、ペットである犬に異常事態通報装置1を取り付けて、当該犬が携帯電話を所有する家族の近辺にいることを確認したり等の幅広い応用が可能である。
【0042】
1 異常事態通報装置
2 装置本体
3 ストラップ
4 電源スイッチ
5 距離設定部
6 操作スイッチ部
11 電源部
12 プログラムメモリ
13 記憶部
14 子機受信部
15 アンテナ部
16 振動検出部
17 異常検出部
18 赤外線通信部
19 子機制御部
20 子機発信部
21 アンテナ部
30 携帯電話
31 携帯電話基地局
32 携帯電話網
40 電車
41 座席
42 カバン
43 網棚
M 所有者

(57)【要約】

【課題】人が迷子、不明になったような場合などにおいて、直ちにその居場所を確認したり連絡できる等、広範なエリアで活用し得る異常事態通報装置を提供する。【解決手段】所有者が保持し、携帯電話基地局31を含む携帯電話網32と通信する携帯電話30を利用した異常事態通報装置1であって、携帯電話30からの電波の途絶により携帯電話30との離隔距離が一定以上になったことを検出する子機受信部14、及び携帯電話30の子機としての異常事態通報装置1自体が振動状態となったことを検出する振動検出部16とを具備する異常検出部17と、この異常検出部17における子機受信部14又は振動検出部16の検出結果を基に異常事態発生と判定する子機制御部19と、子機制御部19の判定結果を基に携帯電話網32を介して携帯電話30に異常事態信号を通報する子機発信部20と、動作用の電力供給を行う電源部11と、を携帯型の装置本体2に搭載した構成とした。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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