(54)【考案の名称】集水桝

(73)【実用新案権者】株式会社ユニ設計

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、集水桝にかかり、特に、厨房などの床下に配置され、排水を集水して排水管に流す集水桝に関する。

【従来の技術】

【0002】
食品工場や飲食店などの厨房の床下には、排水を流す排水管が設けられていると共に、排水管同士を連結して当該排水管に流す排水を集水する集水桝が設けられている。集水桝の一例を、特許文献1を参照して説明する。
【0003】
特許文献1に開示されている集水桝は、上端が床面に位置するよう埋設された箱型の桝体を備えており、その内部に桝内を横断するよう係止されたバスケットを備えている。そして、集水桝に流入した排水を、バスケットを通すことで、当該バスケットにて排水に含まれる固形物を濾し取る。つまり、特許文献1には具体的に記載されていないが、バスケットには、排水は通過できるが固形物は通過できない多数の濾過孔が形成されており、これにより、固形物が除去された排水を排水管に流すことができる。また、上記バスケットは、桝体から取り外すことができ、取り外した状態でバスケットを清掃することで、当該バスケットにて濾し取った固形物を除去することができる。
【0004】

【効果】

【0008】
本考案は、以上のように構成されることにより、清掃などの作業が容易で利便性の向上を図ることができると共に、低コストにて汎用性の高い集水桝を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】集水桝の設置状況を示す図である。
【図2】集水桝の構成を示す図である。
【図3】集水桝の組み付けの様子を示す図である。

【0010】
<実施形態1>
本考案の第1の実施形態を、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、集水桝の設置状況を示す図である。図2は、集水桝の構成を示す図であり、図3は、集水桝の組み付け時の様子を示す図である。
【0011】
[構成]
本実施形態における集水桝(桝枠1)は、図1(A)に示すように、食品工場や飲食店などの厨房の床面Gの下に埋設され、当該床面Gからの排水を集水する装置である。そして、集水桝(桝枠1)には、図1(A),(B)に示すように、床面G下に埋設された排水管5が連結しており、集水桝にて集水した排水を、排水管5に流すよう構成されている。以下、集水桝の構成について、図2乃至図3を参照して説明する。
【0012】
図2は、集水桝の構成を示す図である。この図に示すように、集水桝は、床下に埋設される桝枠1と、この桝枠1の内部に着脱自在に配置される籠体(籠枠3、濾過板4)と、桝枠1の上端に配置される蓋体2と、を備えている。
【0013】
上記桝枠1は、底面が略正方形状であり、底面の周囲に4面の側壁が立設して設けられ、上端が開口した所定の深さの容器である。そして、図1(A)に示すように、開口した上端が床面Gに位置するよう、桝枠1自体が床に埋設される。また、桝枠1の側壁の一面には、内部に通ずるよう貫通する貫通孔11が形成されており、この貫通孔11には排水管5が連通して連結される。また、桝枠1の開口した上端部分は、所定の幅の平面部が「ロ」の字状(環状)に形成されており、後述する籠枠3の鍔部31が載置されるよう構成されている。なお、桝枠1の形状は上述した形状に限定されない。
【0014】
また、上記籠体は、略筒状の籠枠3と、この籠枠3内に配置される濾過板4と、を備えて構成されている。具体的に、略筒状である籠枠3の内部断面形状は、図2に示すように、上記桝枠1の内底面の形状よりも小さく形成された略正方形である。そして、籠枠3の開口した一端の外周には、一様に外側に突出する「ロ」の字型の鍔部31が形成されており、その外形は上記桝枠1の上端に形成された平面部とほぼ同一の形状に形成されている。また、籠枠3の上端から下端までの長さ(筒長さ)は、上記桝枠1の上端から内底面までの長さである深さよりも短く形成されている。これにより、籠枠3を桝枠1の内部に挿入して、籠枠3の鍔部31を桝枠1の上端に形成された平面部に載置したときには、図1(B)に示すように、籠枠3の下端と桝枠1の内底面との間に空間が形成され、排水Wを溜めることができる。
【0015】
なお、籠枠3の鍔部31は、特定の一辺の幅が広く形成されており、その対辺に位置する部分の幅が狭く形成されている。そして、鍔部31の幅が広く形成された一辺部分を、上記桝枠1に形成された貫通孔11に連結される排水管5が位置する箇所に合わせて籠枠3を配置することで、図1(B)に示すように、桝枠1内において籠枠3の側壁と排水管5との間の空間を広く取ることができる。
【0016】
また、籠枠3の下端部32は、下端から所定の距離だけ上方に位置する下端付近の所定箇所にかけて、内部断面形状が上端側よりも小さく形成されている。これにより、内部断面形状が上端側よりも小さくなるよう変化する箇所における壁面が、内部側に一様に突出して環状(「ロ」の字型)の段差部33(下端側係止部(係止部))を形成している。具体的に、段差部33は、籠枠3の下端から所定の距離に形成された内部側に突出する突出部であり、上端側に向く環状の平面を形成している。
【0017】
そして、上記段差部33には、図3に示すように、濾過板4が載置されることとなる。このため、濾過板4は、上記段差部33の外形、つまり、籠枠3の上端側の内部断面形状とほぼ同一の形状である略正方形に形成されている。そして、濾過板4には、当該濾過板4を貫通する多数の濾過孔41が一様に形成されている。なお、この濾過孔41は、後述する蓋体2に形成された排水孔21よりも小さく形成されている。
【0018】
また、図2に示すように、上記籠枠3の相互に対向する一対の側壁の上端箇所には、内面から内部側に向かって、つまり、相互に対向する壁面に向かってそれぞれ突出する一対の突出片34,35(上端側係止部(係止部))が設けられている。具体的に、各突出片34,35は、籠枠3の上端に形成された鍔部31が形成する平面に沿った平面部、つまり、籠枠3の上端部分である開口部分にて形成される平面に沿った平面部を有している。そして、一対の突出片34,35は籠枠3の相互に対向する一対の側壁からそれぞれ内部側に向かって突出しているため、これらの突出端の距離は、一対の側壁間の距離よりも短くなる。つまり、一対の突出片34,35間の距離は、上述した濾過板4の一対の対辺間の距離よりも短くなるよう配置される。
【0019】
なお、籠枠3と濾過板4とは、必ずしも上述した形状に限定されない。例えば、籠枠3は、正方形状の筒状であることに限定されず、これに対応して、濾過板4の外形も正方形状であることに限定されない。また、籠枠3に設けられた一対の突出片34,35は、必ずしも上端に設けられることに限定されず、上端から少し離れて設けられていてもよい。さらに、突出片34,35は、必ずしも2つであることに限定されず、例えば、3つの側壁にそれぞれ設けられ、3つの突出片34,35が設けられていてもよい。
【0020】
また、上記蓋体2は、上記籠枠3の上端、つまり、上記桝枠1の上端に配置される。このとき、蓋体2は、桝枠1の上端の形状に対応して略正方形の板状に形成されており、当該蓋体2を貫通する排水孔21が複数形成されている。なお、この排水孔21の大きさは、上述した濾過板4に形成された濾過孔41よりも大きく形成されている。これにより、蓋体2は、籠枠3(桝枠1)の開口した上端を塞ぐ役割を果たすが、これと共に、排水孔21から床面上の排水を内部に流入させる機能を有する。
【0021】
[動作]
次に、上記集水桝の使用時の動作を説明する。はじめに、厨房などに集水桝を設置する際には、まず、桝枠1を床下に埋設する。そして、籠体つまり筒状の籠枠3の内部に濾過板4を挿入して、下端付近の段差部33に載置して配置する(図3参照)。このとき、濾過板4が籠枠3の上端に設けられた一対の突出片34,35にぶつからないよう、濾過板4を縦にして籠枠3の内部に挿入し、その下端付近で側壁に対して垂直になるよう向きを変え、段差部33に載置する。
【0022】
その後、上述したように濾過板4を配置した籠枠3を、桝枠1内に挿入して配置する(図3の矢印Y1参照)。このとき、籠枠3の鍔部31を桝枠1の上端の平面部に載置することで、図1(B)に示すように、籠枠3の下端と桝枠1の内底面との間に空間が形成される。なお、濾過板4は、籠枠3を桝枠1内に配置してから、籠枠3内に配置してもよい。
【0023】
その後、籠枠3及び桝枠1の上端位置、つまり、籠枠3の鍔部31に蓋体2を配置して(図3の矢印Y2参照)、集水桝の上端を塞ぐ。このとき、蓋体2には、籠枠3の上端に形成された鍔部31と一対の突出片34,35とが接触するため、当該蓋体2は鍔部31と突出片34,35とにより下方から支持された状態となる。
【0024】
そして、集水桝の使用時には、蓋体2の排水孔21から排水が集水桝内に流入される。すると、排水は、籠枠3内に流入して当該籠枠3内の下端付近に配置された濾過板4を流通し、図1(B)の符号Wに示すように、桝枠1の内底面に溜まる。このとき、排水が濾過板4を通過することで、濾過孔41にて排水に含まれる個体物が濾し取られる。その後、排水は、桝枠1の側壁に形成された貫通孔11から排水管5へと流入する。
【0025】
その後、上記濾過板4にて濾し取られた個体物が溜まると、集水桝を清掃する必要がある。その際には、まず、蓋体2を取り外してから、籠枠3を桝枠1内部から取り外す。そして、籠枠3を逆さにすることで、濾過板4の表面に溜まった個体物を除去することができる。このとき、籠枠3を逆さにした場合であっても、籠枠3の上端側に濾過板4が移動することとなるが、当該濾過板4は籠枠3の上端に設けられた一対の突出片34,35にて係止され、籠枠3内部から上端側に離脱することがない。従って、清掃などの際に濾過板4が籠枠3から離脱することなく、作業が容易となり、利便性の向上を図ることができる。
【0026】
そして、濾過孔41の大きさが異なる濾過板4を複数種類製造して用意しておくとよい。これにより、利用場所に応じて濾し取ることが予想される排水に含まれる個体物の大きさに対応した濾過板4を用いることができる。従って、簡易な構成の濾過板4のみを複数種類形成しておけばよいため、低コストにて汎用性の高い集水桝を提供することができる。
【0027】
<実施形態2>
本考案の第2の実施形態における集水桝について説明する。なお、本実施形態では、上記実施形態にて説明した集水桝の構成の概略を説明する。
【0028】
本考案の一形態である集水桝は、
上端が開口し底面と側壁とを有する容器であり、開口した上端が床面に位置して床下に埋設され、上記側壁に排水管が連通する貫通孔が形成された桝枠と、
上記桝枠の開口した上端を塞ぐ板状の部材であり、床面上からの排水を上記桝枠の内部に流入させる排水孔が形成された蓋体と、
上記桝枠の内部に着脱自在に配置され、開口する一端が上記蓋体側に位置し当該蓋体の上記排水孔から流入した排水を内部に流通させる筒状の籠枠と、当該籠枠の側壁に対して垂直に位置する板部材であり上記排水孔よりも小さい濾過孔が形成され上記排水に含まれる個体物を濾し取る濾過板と、を有すると共に、上記濾過板が上記籠枠の内部に対して挿抜自在な配置された籠体と、を備えている。
そして、上記籠枠の上端付近、及び、下端付近のそれぞれに、当該籠枠の内部に挿入されて配置された上記濾過板が上記籠枠の上端側及び下端側から離脱しないよう上記濾過板を上記籠枠の内部に留めて係止する係止部を設けた、
という構成を採る。
【0029】
また、上記集水桝では、
上記籠枠に設けられた上記係止部は、上記籠枠の下端付近の側壁から一様に内部側に突出する環状の突出部にて形成された下端側係止部と、上記籠枠の上端付近の側壁の所定箇所から内部側に突出する複数の突出部にて形成された上端側係止部と、により構成されている、と望ましい。
【0030】
このとき、上記集水桝では、
上記濾過板の外形は、四角形状であると共に、上記籠枠は、上記濾過板の外形に対応して内部断面形状が四角形状の筒状体であり、
上記籠枠に設けられた上記上端側係止部は、上記籠枠の相互に対向する一対の側壁の各内面から対向する側壁に向かって突出して形成された一対の突出部にて構成されており、当該一対の突出部の各突出端の距離が、上記濾過板の対辺間の距離よりも短く形成されている、となお望ましい。
【0031】
また、上記集水桝では、
上記上端側係止部は、上記桝枠の上端に配置される上記蓋体を下方から支持するよう、上記籠枠の上端に位置して設けられていてもよい。
【0032】
さらに、上記集水桝では、
上記籠枠に設けられた上記下端側係止部は、上記籠枠の上端付近と比較して下端付近の所定箇所で内部断面形状が小さく形成されることにより構成された段差部にて形成されていてもよい。
【0033】
上記考案によると、まず、桝枠を床面に埋設すると共に、その内部に籠体を配置する。このとき、籠体つまり筒状の籠枠の内部の下端付近に設けられた下端側係止部にて係止されるよう濾過板を配置する。そして、籠体及び桝枠の上端位置つまり床面位置に蓋体を配置することで、集水桝を設置することができる。その後、使用時には、蓋体の排水孔から排水が集水桝内に流入される。すると、排水は、籠枠内に流入して当該籠枠内の下端付近に配置された濾過板を流通し、このとき、当該濾過板に形成された濾過孔にて排水に含まれる個体物を濾し取ることができる。その後、排水は、桝枠の側壁に形成された貫通孔から排水管へと流入する。
【0034】
その後、上記濾過板にて濾し取られた個体物が溜まった場合には、籠体自体を桝枠から取り外し、逆さにすることで、濾過板の表面に溜まった個体物を除去することができる。このとき、籠体を逆さにした際に、籠枠の上端側に濾過板が移動することとなるが、当該濾過板は籠枠の上端付近に設けられた上端側係止部にて係止され、籠枠内部から離脱することなく籠枠内部に留まる。従って、清掃などの際に濾過板が籠枠から離脱することなく、作業が容易となり、利便性の向上を図ることができる。
【0035】
また、濾過板は、籠枠の内部に挿抜自在であるため、集水桝の利用場所に応じて濾過孔の大きさの異なる濾過板を籠枠に挿入して利用することができる。従って、濾過孔の大きさが異なる濾過板を複数種類製造することで、低コストにて汎用性の高い集水桝を提供することができる。
【0036】
以上、上記各実施形態を参照して本願考案を説明したが、本願甲案は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願考案の構成や詳細には、本願考案の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本考案は、食品工場や飲食店などの厨房の床下に埋設して、各排水管に連結して当該排水管に流す排水を集水する集水桝として利用することができ、産業上の利用可能性を有する。
【0038】
1 桝枠
11 貫通孔
2 蓋体
21 排水孔
3,4 籠体
3 籠枠
31 鍔部
32 下端部
33 段差部
34,35 突出片
4 濾過板
41 濾過孔
5 排水管
G 床面
W 排水


(57)【要約】

【課題】清掃作業が容易で、汎用性が高く、かつ、低コストな集水枡を提供する。【解決手段】開口した上端が床面に位置して床下に埋設された桝枠1と、上記桝枠1の開口した上端を塞ぎ排水孔21が形成された蓋体2と、を備える。そして、上記桝枠の内部に着脱自在に配置され、開口する一端が上記蓋体側に位置し当該蓋体の上記排水孔から流入した排水を内部に流通させる筒状の籠枠3と、当該籠枠の側壁に対して垂直に位置する板部材であり上記排水孔よりも小さい濾過孔41が形成され上記排水に含まれる個体物を濾し取る濾過板4と、を有すると共に、上記濾過板が上記籠枠の内部に対して挿抜自在な配置された籠体3,4を備える。さらに、上記籠枠の上端付近、及び、下端付近のそれぞれに、当該籠枠の内部に挿入されて配置された上記濾過板が上記籠枠の上端側及び下端側から離脱しないよう上記濾過板を上記籠枠の内部に留めて係止する係止部を設けた。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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