(54)【考案の名称】屋根構造

(73)【実用新案権者】有限会社鉢屋

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は平板の金属屋根材で屋根を葺いた屋根構造に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
従来から屋根を葺く材料には各種のものがあるが、葺き材として屋根の流れ方向(傾斜方向)に長尺な金属屋根材を用いる場合、金属屋根材の側辺に折り加工を施して屋根流れ方向に沿ってはぜを形成し、隣り合う金属屋根材の側辺同士をはぜ位置で重ね合わせて継いでおり、折り込みや巻き込みする平はぜ、立てはぜなどの各種のはぜ継ぎ(馳継ぎ)の形式がある(例えば特許文献1参照)。
また、金属屋根材で屋根を葺くに際して、隣り合う金属屋根材の側辺を重ね合わせて継ぐこともあって、別途に用意した粘着テーブを金属屋根材の側辺の間となるように略Z状に巻き入れる手法が提案されている(特許文献2参照)。
【0003】

【効果】

【0006】
本考案によれば、隣り合う金属屋根板の側辺が、その側辺の何れか一方に予め取り付けられているシール材を介して重ね合わされているので、金属屋根材の側辺を重ねるときにシール材を貼り込む手間が無く、継ぎ作業が簡単に行える。そして、従来のはぜ継ぎのための折り加工を行なうことなく金属屋根材を継ぐことができるため、現場での折り加工に適さない金属板であっても屋根材として利用できるようになる。よって、屋根材として採用できる金属板の種類が増えて、耐候性や耐腐食性に優れた金属板を選択し易くなるなど実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本考案の屋根構造の一例を実施した片流れの屋根を示す説明図である。
【図2】一実施例における重ね合わせ部を示す説明図である。
【図3】同じく重ね合わせ部の箇所を断面で示す説明図である。

【0008】
つぎに本考案を図1から図3に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本考案の屋根構造を実施した一例として一般家屋での片流れの屋根1を示している。この屋根1は屋根流れ方向(図において矢印A方向)に長尺な金属屋根材2で葺いていて、屋根材を支持する通常の構成と同じように垂木3の上に木質材である野地板4を下地材として張り、この上に金属屋根材2を葺いたものである。勿論、野地板4と金属屋根材2との間に防水層を設けることが可能であって、図示した実施の例では、防水シート5を防水層として野地板の上面全面を覆うようにして敷設されている。
【0009】
本考案の屋根構造において用いる屋根流れ方向に長尺な金属屋根材は平板であって、隣り合う金属屋根材2の側辺6同士を重ね合わせている。そして、前記側辺6を重ね合わせたときの対向面の内、上位の側辺6の裏面にこの側辺6に沿って一定幅のシール材7が予め取り付けられており、このシール材7を介して上下の側辺6が重ね合わされている。そして、前記シール材7は接着性を備えていて、上下に重ね合わされた側辺6はこのシール材7を介して貼り合わされている。
【0010】
上記側辺6が重なってなる重ね合わせ部8は、上記野地板4における垂木対応部9に、上記防水シート5を介在させた状態で対応位置していて、さらに側辺6の重ね代、即ち、重ね合わせ部8の幅は上記垂木3の幅と同じとされ、後述するようにこの重ね合わせ部8の幅内と野地板4の垂木対応部9とに、所定の長さを有する止着具が通るように打ち込まれ、その止着具が垂木3に達している。
【0011】
上記重ね合わせ部8を屋根支持構造部分、即ち、垂木3に固定支持させるための部材が設けられていて、図示されているように重ね合わせ部8の上面に、屋根流れ方向に長尺にした金属製の平板材10が取り付けられている。この平板材10は、接着性を有したシール材7を介して重ね合わせ部8の上に重ね合わせて接着されている。そして、前記平板材10の幅は重ね合わせ部8と同じ幅であり、この平板材10の上からシール材7と重ね合わせ部8と防水シート5と野地板4とを貫通する長さのビス、くぎなどの止着具11を打ち込むことによって重ね合わせ部8が野地板の垂木対応部9に固定されている。ビスやくぎなどの前記止着具11の打ち込み位置が明確となるように、平板材10にはその長さ方向に一定間隔にして打ち込み孔が予め設けられている。なお、止着具11を垂木3に達させる点を「打ち込み」と表現しているが、単に金づちでくぎを叩くことのみを指すのでなく、ねじやビスのねじ入れをも含むものである。
【0012】
このように本屋根構造では隣り合う平板の金属屋根材2を側辺6でシール材7を介して重ね合わせ、その重ね合わせ部8を野地板の垂木対応部9に配し、さらに前記重ね阿波江部8の上にシール材7を介して金属製の平板材10を貼り付け、この平板材10から止着具11で重ね合わせ部8を固定したものであるため、金属屋根材2の継ぎ作業が頗る簡単なものとなる。そして、隣り合う金属屋根材2を継ぐための従来行っていた現場での折り加工を不要としているため、金属屋根材2として素材を選ぶ選択条件が広がり、耐候性、耐腐食性に優れた金属板を用いることができる。
【0013】
上記金属屋根材として一例を挙げれば、日新製鋼株式会社製の溶融アルミニウムめっき鋼板(商品名耐候性アルスターVX)を用いることができる。勿論、この素材は現場での折り加工が適さないというもので決してなく、屋根材として耐候性に優れている故に採用することが良好である。
【0014】
金属屋根材の重ね合わせ部を止め付ける平板材は、例えば亜鉛メッキ鋼板からなるものが採用できる。
防水シートとしては片面粘着防水シートが良好であり、例えば、田島ルーフィング株式会社製のガムロン(商品名)シートが採用できる。
野地板は上記実施の形態では木質材として説明したが、野地板は屋根材の下面支えの役割を面でなすものを指していて、その材質としては木質材に限定されず、スレートであってもよい。
シール材としては金属屋根材の側辺に予め取り付けておく条件を満足するシール材であればよい。例として挙げれば、田島応用化工株式会社製のブチルテープ(品名)やステンテープ(品名)などのようにテープ基体がブチルゴム系、アクリル系素材からなり両面粘着層を備えるテープ状のシール材が採用できる。
【0015】
本実施の形態の屋根構造であっては、従来の立てはぜにて継いた凸条部の多い屋根仕上げに比べて非常にフラットな仕上げとなり、かつ、上記平板材が位置し重ね合わせ部が垂木に固定支持されていることから、剛性の高い箇所が垂木対応部分毎に形成されているものとなる。そのため、この屋根構造を実施した屋根にあっては、ソーラーパネルの取付支持を行なう個所として、剛性の高い垂木対応部にある平板材を利用でき、この部分にソーラーパネルの支持脚などを掛け止めることで確実な固定ができる。また、ソーラーパネルの支持脚との接触による腐食を受け易い場合や、ソーラーパネルに集光することで屋根材が高温となり易い場合であっても、上述したように金属屋根材に折り加工作業性を考慮することなく、耐腐食性、耐候性などを第一条件として素材の選択ができるため、利用用途に適した屋根仕上げができるという利点がある。
【0016】
1…屋根
2…金属屋根材
3…垂木
4…野地板
5…防水シート
6…側辺
7…シール材
8…重ね合わせ部
9…野地板の垂木対応部
10…平板材
11…止着具
A…屋根流れ方向

(57)【要約】

【課題】金属屋根材の側辺を重ねて継ぐ利点を生かしながら、金属屋根材の側辺の重ね継ぎが簡単に行えるようにし、耐候性や耐腐食性に優れた金属板を屋根材として用いて、多大な労力を要せずに屋根を葺くことができる屋根構造を提供する。【解決手段】隣り合う金属屋根板2の側辺6を、いずれか一方の側辺6に予め取り付けられているシール材7を介して重ね合わせ、この重ね合わせ部8を、野地板4の垂木対応部の上に配置し、この重ね合わせ部8の上面に、屋根流れ方向に長尺な平板材10を、シール材7を介して重ね合わせ、平板材10側から垂木に達する止着具11を打ち込んで、重ね合わせ部8を野地板4の垂木対応部に固定した。


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