(54)【考案の名称】自然浮上型魚卵収容人工孵化育成槽

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(73)【実用新案権者】大橋資材株式会社

(73)【実用新案権者】テクノ・プロス有限会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
この考案は、サケ、マス等の魚卵の人工孵化槽の改善に関する。
更に詳しくは、孵化用水Wを給水室4に連続的に給水することで孵化室5内底部より上側に向けて下網10、孵化した仔魚が稚魚として浮上するまで成育する育成床材12、孵化する前の魚卵を収容支持する受卵盆15それぞれを順に設置した孵化室5内を用水Wで充満させた後、孵化室5と排水室6を分けている排水側仕切板3の上端を越流させることにより孵化室5内に用水Wの連続上昇流を常時生じさせて、孵化室5内の用水Wを逐次換水させる構造の魚卵人工孵化槽の改善に関する。

【従来の技術】

【0002】
図5(A)と図5(B)は上記のような構造の人工孵化槽の一般的なものの平面図と縦断面図を示したものである。図において1は合成樹脂製、金属板製、木版製等の直方体型の水槽であり、順に給水室4、孵化室5、排水室6の3室に分けられ、それぞれの室を給水室4と孵化室5を分ける給水側仕切板2と孵化室5と排水室6を分ける排水側仕切板3で区分されている。図5(A)の平面図と図5(B)の縦断面図に示すように、孵化用水Wを給水室4へ連続的に給水し、給水用隙間開口部7を通して孵化室5内を用水で充満させた後、給水を連続させることによって給水室4の水圧が高まり、孵化室5内に用水Wの連続上昇流Wbを常時生じさせて孵化室5外へ排水側仕切板3の上端を越流させて孵化室5内の用水Wを排水室6へ逐次換水し排水口13を通して排水させる構造のものである。受卵盆15の上側に収容した受精卵は上記換水状態に維持される孵化室5内の用水W中におかれていることにより胚発生が進み、発眼を経て孵化し、孵化した仔魚は受卵盆15の目から抜け落ちて下網10の上に設置した育成床材(砂利、ネットリング等)12の中に入り安静期を過ごす。
上記の孵化した仔魚は育成床材12内で内部栄養(卵黄嚢)を摂取成長し安静期を過ぎると外部栄養の摂取を必須とする稚魚期(浮上期)に入る。浮上時期に入ったら孵化室5内の育成床材12の取り上げと同時に育成床材12内に生息する稚魚を強制的に孵化室5内へ移して浮上させ、浮上期稚魚の育成がなされる。

【効果】

【0005】
第一考案によれば、自然浮上型魚卵収容人工孵化育成槽の孵化室5内の下網10の下部に、円形の孔14を一定間隔で複数個開けた孔の位置が異なる2種類の整流板A11aと整流板B11bを交互に設置したので、給水用隙間開口部7から流入してきた用水Wが最下に設置した整流板A11aにぶつかり乱流Wa現象となった後、整流板A11aの孔14を通し、すぐ上の整流板B11bの天井面にぶつかり四方に分散する。その分散流Wcは再び整流板B11bの孔14を通し、その上に設置した整流板A11aの天井面にぶつかり更なる分散流Wcとなり、それぞれの分散流が整流板A11bの孔14を通し下網10に達することで、孵化室5内の上昇流Wbは常に孵化室5内の下網10全面に一定量が均一に供給され、仔魚の死亡あるいは成長に影響が生じないこと、第二考案によれば、孵化室5と排水室6の排水側仕切板3を取り外し可能な3枚の堰板様可動堰8としたので、堰板8を上から順に外し孵化室5内の水位を下げることで固定堰9の上端に向けた斜流Wdが生じ、育成床材12内の均一な上昇流Wbにこの斜流Wdの変化が加わることで、浮上時期まで成長した稚魚が流れの変化の刺激を受け、育成床材12内から水位の下がった孵化室5内に短期間で自然に浮上してくることから体重減少が生じず、その後の成長への影響が防止できる。

(57)【要約】

【課題】サケマス等の魚卵の人工孵化槽に関して、用水Wの量と孵化仔魚の量に関わりなく仔魚の成育する孵化室5内の下網10部分全面に一定量の均一な上昇流Wbを起こさせ、又外部栄養に移行成長した稚魚を短期間で育成床材12内から自然に浮上させる構造とする。【解決手段】魚卵人工孵化槽において、育成床材12の直下に設置した下網10の下部に、円形の孔14を一定間隔で複数個開けた孔の位置が異なる2種類の整流板A11aと整流板B11bを交互に3枚設置し、孵化室5と排水室6を分けている排水側仕切板を取り外し可能な3枚の堰板様可動堰8を備えて構成される。


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