【0001】
この考案は、草刈時に飛散する飛び石の飛散を防護する移動式草刈用飛散防止専用ネットの組み立てセットに関する。
【0002】
従来、道路際および道路センターラインの分離帯における草刈作業は高速回転する草刈刃が誤って小石や空き缶を飛散させ、道路を通行する自動車および人間を傷つける場合が少なくない。そのため、近年飛び石等の飛散事故を防止するため、道路わきの草を刈り取る作業の際に、電動刈取機で草を刈る作業者とは別の作業者が、コンパネ、ベニヤ等の板材を路側に立ててこれを保持し、この板材を保持した作業者が、草刈り作業の進行に伴って移動し、飛散防止を行っている。しかしながら、飛び石等の飛散距離は草刈位置の前方5メートル以上に及び、これに見合う長尺の板材等を保持し、草刈り作業とともに、前方に移動する作業は重労働である。そこで、車輪移動式で、草や小石等の飛散を防止する防止ネットが提案されている(例えば、特許文献1)。これは、金属フレームの内部にネットを張り、持ち運びのための持手を付けると共に、別体の駆体に重ね合わせて使用することにより、車輪による自走を可能としたものであるが、四角形のフレームにネットを張っているために嵩張り、持ち運びに不便で、作業現場までの搬送の際に、荷台を有するトラック等を必要とするという問題があった。また、自立自走させることが前提であるため、サイズをそれほど大きくできず、そのため、草刈り作業の進行に伴って頻繁に移動させなくてはならず、草刈り作業が度々中断されるという問題があった。そこで、道路わきのガードレール等の柵体を利用すべくガードレールに、スライド可能に係止可能な係合部をネットに一定間隔で設置させることにより、ガードレールに沿って拡縮可能となし特に草刈作業の進行方向の長手方向に、広範囲にわたって延在させる防護ネットが提案されている(特許文献2)。しかしながら、すべての草刈位置にガードレールが設置されているわけでなく、利用範囲が極めて限定されるという不具合がある。
【0003】
【0006】
本考案のネットは折り畳み収納運搬が容易であり、ガードレールのない場所でも容易に組み立て使用できる。また、ネット支持管又は支持棒を左右でバランスさせ、中央で背負いベルトに吊り下げ保持するので、ネットを張設した状態でも作業者一人で運搬移動が容易である。しかもネットは小石は飛散を防止する一方、風は通し、強風でのあおりがないように重しがあるので、飛散防止ミスがない。したがって、あらゆる場所での草刈り作業に適用することができ、実用価値は極めて高い。
【課題】折り畳んで運搬が容易で、簡単に設定できる移動式草刈用飛散防止専用ネットの組立てセットを提供する。【解決手段】小石は不通過であるが風透過性を有する長方形のネット部材と、左右一対の支持管又は支持棒11を中央ジョイントで繋いでなる横架部材と、横架部材を吊下げ保持する背負いベルト16とからなり、作業者が一対の支持管等を両手に持ってバランスさせ移動させる移動式防護ネットを構成し、ネット部材の上部長辺には一定間隔で吊下げリング15を取付け、支持管等に挿通してネット部材を支持管又は支持棒に沿ってスライドして拡縮可能に取り付け、水平長手方向に広げて設置可能である一方、ネット部材の下部長辺には一定間隔で垂直方向に重力を付与する複数のネット重し13を備え、ネット重しはネット部材の設置時には地上にあってネット部材には実質的に重力を与えずネット部材の風圧による吹き上がりは重力によって防止する。
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