【0001】
本考案は、紙、アルバム台紙、フィルム状ファイルなどの紙製、合成樹脂製などのシート状部材に形成された挿通穴に挿通される挿通部材と、この挿通部材が相対的に差し込まれることによってこの挿通部材に係止されるシート状部材の抜け止め用の被係止部材とを備えているシート状部材の綴じ合せ具に関するものである。また、本考案は、多数のシート状部材が積層されることにより構成されている積層構造を上述のような綴じ合せ具を用いて綴じ合せることによって得られるシート状部材の綴じ合せ構造にも関するものである。
【0002】
上述のようなシート状部材の綴じ合せ具や、このような綴じ合せ具を用いたシート状部材の綴じ合せ構造は、例えば、特許文献1に開示されている。そして、この特許文献1の綴じ合せ具は、その下端につば部を有する管軸と、その上端につば部を有する杆軸とを備えている。また、上記管軸を多数のシート状部材のそれぞれの挿通穴に相対的に挿通させた後に、管軸の長さがシート状部材の積層構造の厚みに合うようにこの管軸を鋏などによって切断してから、上記管軸に上記杆軸を密に嵌挿するようにしている。そして、特許文献1の綴じ合せ構造の場合には、上記管軸のつば部が上記積層構造の一方の面に対向するとともに、上記杆管のつば部が上記積層構造の他方の面に対向している。したがって、これら一対のつば部が、上記管軸からのシート状部材の抜け止めとしてそれぞれ機能する。
【0009】
請求項1および2に係る考案によれば、挿通部材のストッパ部と被係止部材の枠部との間隔をシート状部材の積層構造の厚みにほぼ正確に合せることが可能であるから、上記ストッパ部および上記枠部がシート状部材の積層構造の一方の面および他方の面にそれぞれ圧接しているシート状部材の綴じ合せ構造を容易に得ることが可能である。また、被係止部材を挿通部材本体に確実かつ強固に結合させることが可能であるとともに、製造誤差や経年変化などによって両者の結合強度が低下する可能性はほとんどない。さらに、綴じ合せ具を1つの挿通部材と1つの被係止部材とによって構成することが可能であるから、シート状部材の綴じ合せ具、ひいてはシート状部材の綴じ合せ構造の構成が比較的簡単である。
【0010】
また、請求項3および4に係る考案によれば、一対の被係止部材の枠部の間隔をシート状部材の積層構造の厚みにほぼ正確に合せることが可能であるから、上記一対の枠部がシート状部材の積層構造の一方の面および他方の面にそれぞれ圧接しているシート状部材の綴じ合せ構造をさらに容易に得ることが可能である。また、一対の被係止部材を挿通部材に確実かつ強固に結合させることが可能であるとともに、製造誤差や経年変化などによって一対の被係止部材と挿通部材との結合強度が低下する可能性はほとんどない。さらに、綴じ合せ具を1つの挿通部材と2つの被係止部材とによって構成することが可能であるから、シート状部材の綴じ合せ具、ひいてはシート状部材の綴じ合せ構造の構成がやはり比較的簡単である。
【課題】比較的簡単な構成であるにもかかわらず、被係止部材をシート状部材の積層構造に圧接させることができるとともに、被係止部材を挿通部材に正確かつ強固に結合させることができるシート状部材の綴じ合せ具および綴じ合せ構造を提供する。【解決手段】被係止部材15がシート状部材11の挿通穴13に挿通される挿通部材14に対して往動方向に付勢されたときには、被係止部材15の往動が円滑に行われる。また、被係止部材15が挿通部材14に対して復動方向に付勢されたときには、被係止部材15の爪33が挿通部材14の係止部16の歯部22に食い込む。
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