

【0001】
本考案は、養殖真珠の挿核施術の際に真珠貝を保持する核入れ用貝台に取り付けられて、開口器で開口状態とされた真珠貝の内部を照明する貝台用照明器具及びかかる貝台用照明器具を備えた核入れ用貝台に関するものである。
【0002】
養殖真珠を得るためには、真珠の核をアコヤ貝等の真珠貝に埋め込む作業(所謂、挿核施術)を行う必要がある。かかる挿核施術は、対象となる真珠貝や施術者の好み等によって多少の差異はあるが、概略的には、淡水二枚貝の貝殻を球形に削って形成した核と、真珠貝と同種の貝から取り出した外套膜切片(ピース)を用意し、開口器を用いて開口状態とした真珠貝を核入れ用貝台に取り付けて、真珠貝の生殖巣をメスで切開した後、ピースと核を真珠貝の生殖巣に埋め込むことによって行われる。
【0003】
すなわち、真珠貝にとって、挿核施術というのは、体内に異物を埋め込む外科手術に相当するものであるから、挿核施術が行われることは、真珠貝にとって、大きな負担となる。それ故、状態の良くない真珠貝を用いたり、他の部位を傷つけてしまった場合には、真珠貝をへい死させてしまうおそれがある。また、挿核施術の良し悪しは、真珠の傷や色目等の品質にも大きく影響する。それ故、挿核施術は、正確且つ速やかに行われる必要があり、そのためには、施術者が施術部位を明確に視認出来ることが重要となる。
【0004】
そこにおいて、真珠貝への負担を抑えるためには、真珠貝を大きく開口させることは避けるべきである。しかしながら、貝の殻は殆ど透光性がないことから、真珠貝を大きく開口させない状態では、貝の内部は非常に暗い。
【0005】
勿論、挿核施術の際には照明も用いられているが、従来の挿核施術において真珠貝の内部を照明する方法としては、単に作業場の室内照明を用いるか、せいぜい貝台の近くに電気スタンドを設置して、上方、斜方、後方等から照明するのみであった。しかしながら、このような照明方法では、光源と真珠貝との間に施術者の手や施術器具等が位置することによって、真珠貝の施術部位に影を落としてしまい、施術部位を有効に照明することが出来なかった。
【0006】
それ故、施術部位を十分に明瞭に見ることが出来ず、挿核施術が難しくなって、施術者の疲れも大きかった。また、近年では施術者の高齢化が進んでおり、施術部位が暗く見づらいという問題がより顕著なものとなっていた。加えて、施術部位の肉の状態や、卵の状態等が視認し難いことから、真珠貝の善し悪しを判断することが困難となり、高品質な養殖真珠を効率的に生産することが難しいという問題もあった。
【0007】
そこで、本出願人は、先に、特許文献1において、開口器本体にLED光源を取り付けた二枚貝用開口器を提案した。かかる特許文献1に記載の二枚貝用開口器においては、開口器本体に光源が設けられていることから、施術部位に近い位置から施術部位を照明することが可能になり、光源と施術部位の間に施術者の手等が存在することを有利に回避することが可能となる。その結果、施術者の手が施術部位に影を落とすことが防止されて、施術部位を明るく照らすことが可能となる。
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の二枚貝用開口器においては、開口器本体に光源が設けられていることから、光源を移動させるためには、開口器本体を移動させなければならず、真珠貝を開口状態にした後での光源の位置調整が面倒であるという問題があった。
【0009】
なお、特許文献2や特許文献3には、貝台に取り付けられて使用される照明器具が開示されている。しかしながら、特許文献2や特許文献3に記載の照明器具においては、光ファイバーが用いられていることから、光ファイバーを折損しないように注意して取り扱わなければならないという問題があった。
【0010】
【課題】施術部位への照明を有利に実現することが出来る、新規な構造の貝台用照明器具及びかかる貝台用照明器具を備えた核入れ用貝台を提供することを、目的とする。【解決手段】棒状体からなる本体支持具48を備えており、本体支持具48の長手方向一方の端部において核入れ用貝台10の湾曲ロッド44に対して着脱可能に取り付けられる固定具50を設けると共に、本体支持具48の長手方向他方の端部において別体の光源62を着脱可能に保持せしめる光源保持部52を設けた。
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