(54)【考案の名称】乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具に係り、より詳しくは、乗用車等のトランクルーム内に収容した各種積荷を、トランクルームの内周壁と床面を有効に利用し、走行中におけるルーム内の各種積荷の転倒、衝突、移動等を防止する、構造が極めて簡単かつ軽量で、取り扱いが容易な、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具に関する。

【従来の技術】

【0002】
近年、マイカーと称される乗用自動車の普及はめざましいものがある。多くの乗用車は、積荷を積み込むためのスペースとして車両後部にトランクルームを備えている。これらのトランクルームは、できるだけ積載物の収容面積を広くすることにより、多くの積荷を積み込むことができるように考慮されているが、トランクルームに積み込まれた積荷は、単にルーム内に積載されるだけで、トラック等の荷台のように積荷を固定する手段を備えていない。そのため、急制動や急カーブ走行の際には、慣性力により床面上の積荷が転倒、衝突、滑動、あるいは荷崩れ等を起こすことがある。また、積荷の転倒、衝突や荷崩れ等の際には、種々の衝撃音や摩擦音等の騒音を発生するが、これらの騒音は、運転者や同乗者等に不快感を起こさせるのみならず、特に運転者にとって、ハンドル操作等の注意力が散漫となる要因ともなり、大事故の原因ともなりかねない。したがって、トランクルーム内の積荷は、固定されて動かないようにすることが強く望まれている。
【0003】
このような、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷を固定するために、各種の提案がなされている。トランクルーム内の積荷をネットで被覆する方式として、例えば、特開平7−132772(特許文献1)の「荷崩れ防止装置」、実開平7−18994(特許文献2)の「トランクルームの荷崩れ防止装置」、また実開平6−27319(特許文献3)の「積荷保持ネットの取付け枠」等が提案されている。特許文献1は、一端が固定部材に枢支されると共にロック機構によって適宜の回動位置にてロックされるように構成され、他端が自由端となった本体と、本体に内蔵された巻き取り機構と、本体から引き出されて使用に供されると共に巻き取り機構によって巻き取られる積荷を保持するためのネット等の可撓性部材とを備えたことを特徴としている。特許文献2は、トランクルームの側壁を構成するリヤシート固定部の背面側に取り付けられた巻き取り機構と、基端縁が前記巻き取り機構に組み込まれ、常時巻き取り方向に付勢された、積載物を覆うための網状カバーと、前記巻き取り機構に対向して車体の後部側壁に配置され、前記網状カバーの先端縁に設けられた係止部と係合する鉤部とを設けたことを特徴としている。また特許文献3は、自動車荷台あるいはトランク内に載置する積荷にネットを掛けて、この積荷を所定位置に保持するために使用する積荷保持ネットの取付け枠であって、上記取付け枠は、複数のバーで構成され、これらバーは互いに一連のリンク状に枢支されて、その枢支点で、互いに屈折可能であり、かつ、少なくとも1個の枢支点は着脱可能であり、この着脱可能な枢支点に係わるバーには、その長手方向に並ぶ選択可能な予備枢支点が装備してあり、また、所要のバーにはネットに対する係止部材が設けてあることを特徴としている。
【0004】
上記の特許文献1、特許文献2、特許文献3は、何れも積荷をトランクルーム内に設けた取付具等を介し、ネットを張設、被覆する方式であるが、ネットによる張設、被覆作業が煩瑣であり、また車が走行中の急制動や急カーブを曲がったとき、積荷の滑動や積荷どうしの衝突防止が充分にできないという問題点がある。
【0005】
次に、エアー方式即ち、トランクルーム内で空気袋を膨張させ、これにより、積荷を固定させるものとして、例えば特開平8−11622(特許文献4)の「車両用トランクルームの積荷収納構造」、特開平8−85391(特許文献5)の「トランクルームにおける積荷固定装置」等が提案されている。特許文献4は、トランクルームの壁面に、該壁面に向けて折畳み自在な空気袋を取付け、該空気袋に、この空気袋が伸長したときに積荷をトランクルームの他の壁面に押え付けて保持する押え部を形成すると共に、前記空気袋に、エアーを注入しかつ注入エアーを排出する給排気装置を設けたことを特徴としている。また特許文献5は、自動車のトランクルーム内に常には収縮状態で格納され、エアーの注入によって膨張変形してトランクルームの内面に積荷を押し付けて積荷の固定を行うエアー袋と、このエアー袋に接続され同エアー袋に対するエアーの給排を可能とする給気手段とを備えて構成されていることを特徴としている。
【0006】
上記の特許文献4及び特許文献5は共に、トランクルーム内で空気袋を膨張させて積荷を固定させるものであるが、両者共に空気袋(エアー袋)への空気注入及び排気するための給排気装置を装備するので、トランクルーム内の積荷収納スペースがより狭小になり、また空気の注入及び排気操作に時間がかかるという問題点があり、さらに、その装置及び購入、取付費用も高価となり、実用的ではない。
【0007】
また、ベルト方式として、特開平11−99883(特許文献6)の「自動車のトランクルームに取り付ける積荷保持装置」、特開2000−335311(特許文献7)の「積荷固定フック取り付け構造及び積荷固定装置」等が提案されている。特許文献6は、トランクルームを囲む車体部分に取り付けられたフックと、丸、四角その他の形状の貫通した少なくとも1つの孔と、前記フックに掛け止め可能な一方の端部に設けられた係合部とを有するたわみ可能な帯状体と、この帯状体を前記一方の端部とは反対の端部から巻き取って収容し、前記一方の端部を引っ張ることによって前記帯状体を引き出させる筒状の巻き取り装置であって、前記帯状体が実質的に水平となるように前記フックとは反対側の前記車体部分に取り付けられた巻き取り装置とを備えることを特徴としている。また、特許文献7は、ラゲッジスペースにあるタイダウンベルトの端部を支持するフックは、ガイドレールに沿って移動可能とされ、固定する積荷の大きさ、形状に応じてタイダウンベルトの取付位置を変更することを特徴としている。
【0008】
上記の特許文献6及び特許文献7は、いずれも帯状体(タイダウンベルト)によって、積荷を固定するものであるが、特に特許文献6は、帯状体に設けられた丸、四角その他の形状の貫通した少なくとも1つの孔で、積荷を固定するようにしているために、積荷の形状が限定され、使い勝手が悪い。また、特許文献7は、箱状の積荷を固定するのには好適であるが、その他の形状、特に円形又は楕円形状の積荷には不具合となり、実用的でない。
【0009】

【効果】

【0017】
本考案に係る、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具は、上記の構成になるから以下の効果を奏する。
○第1の考案による効果
第1の考案によれば、乗用車等におけるトランクルームの内周壁及び床面を利用する積荷固定具であって、水平部と垂直部からなる側面視L字状の本体と、前記水平部の下面に取付られる床面への係止部材と、前記水平部と垂直部に貼着される緩衝材と、前記係止部材及び緩衝材を貼着する接着剤とからなるので、乗用車等のトランクルームの周壁と床面を有効に利用し、トランクルーム内に収容された形状が異なる各種積荷、機材、用具、小物その他の物品が、車走行中、ルーム内での転倒、衝突、移動すること等を防止する、構造が極めて簡単かつ軽量で、取り扱いが容易な、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具を提供するという、本考案の課題を解決することができた。
より具体的には、積荷と固定具Aの装着状態において、積荷の重力G(Kg重)が固定具Aに作用し、水平部下面と床面との間に圧力p(Kg重/cm2)が発生する。
積荷の重力G(Kg重)による圧力p(Kg重/cm2)は、係止部材3を床面に押し付けるように作用するので、係止部材3と床面との間に作用する摩擦力を増大させて、トランクルーム内に収容された積荷を、より確実に、ルーム内での転倒、衝突、移動すること等の防止が可能な乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具を提供することができるという当業者が想到容易でない顕著な効果を奏することができた。
【0018】
○第2の考案による効果
第2の考案によれば、乗用車等におけるトランクルームの内周壁及び床面を利用する積荷固定具であって、水平部と垂直部からなる側面視L字状の本体と、前記水平部の下面の一部又は全面に形成された防滑部と、前記水平部と垂直部に貼着される緩衝材と、前記緩衝材を貼着する接着剤とからなるので、乗用車等のトランクルームの周壁と床面を有効に利用し、トランクルーム内に収容された形状が異なる各種積荷、機材、用具、小物その他の物品が、車走行中、ルーム内での転倒、衝突、移動すること等を防止する、構造が極めて簡単かつ、軽量であり、取り扱いが容易な、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具を提供するという、本考案の課題を解決することができた。
より具体的には、積荷と固定具Aの装着状態において、積荷の重力G(Kg重)が固定具Aに作用し、水平部下面と床面との間に圧力p(Kg重/cm2)が発生する。
積荷の重力G(Kg重)による圧力p(Kg重/cm2)は、防滑部11を床面に押し付けるように作用するので、防滑部11と床面との間に作用する摩擦力を増大させて、トランクルーム内に収容された積荷を、より確実に、ルーム内での転倒、衝突、移動すること等の防止が可能な乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具を提供することができるという当業者が想到容易でない顕著な効果を奏することができた。
【0019】
○第3の考案による効果
第3の考案によれば、係止部材が、面状雄ファスナーであり、積荷は本体の水平部に載置されるので、面状雄ファスナーの鈎部が、トランクルーム内の床面に敷設された、カーペット又は不織布製マット等の表面に形成されたループ状に形成された起毛面に強く係止し、急制動や急ハンドルがきられても、本体は配設された位置から移動することなく積荷をルーム内の周壁に強く圧接し、ルーム内での走行中の転倒、衝突又は滑動等を防止することができる。
【0020】
○第4の考案による効果
第4の考案によれば、防滑部が、複数の突起物又はローレットであるから該水平部の突起物は、積荷の荷重によってトランクルーム内の床面に敷設された、人口芝状マット又はフエルト製マット等の表層にくい込むように固定されるので、積荷固定具の移動はもちろん、積荷の転倒、衝突又は移動等は防止される。
【0021】
○第5の考案による効果
第5の考案によれば、緩衝材が、ゴム又は発泡合成樹脂を素材としているので、そのクッション性により、積荷はルーム内の周壁と床面に強く圧接されて固定されるので、積荷が転倒、衝突又は移動することを阻止すると共に、積荷の損傷をも防止することができる。

(57)【要約】

【課題】トランクルーム内に収容された形状が異なる各種積荷、機材、用具、小物その他の物品が、車走行中、ルーム内での転倒、衝突、移動すること等を防止する、構造が極めて簡単かつ軽量で、取り扱いが容易な、乗用車等におけるトランクルーム内の積荷固定具を提供する。【解決手段】固定具Aは、本体1、緩衝材2及び係止部材3を主な構成部材とし、本体1は、水平部1aと垂直部1bからなり、緩衝材2は、ゴム又は発泡樹脂材で、係止部材3は、面状雄ファスナーである。


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