(54)【考案の名称】ロープストッパー

(73)【実用新案権者】内外製綱株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】 図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、船舶を岸壁や隣り合う他の船舶に係留する場合に、ワーピングエンドやキャ
プスタンで巻き締めた係留ロープを自船のクリートやボラードに取り換えるに当って、こ
の係留ロープを一時的に係止するために用いられるロープストッパに関する。

【従来の技術】

【0002】
更に詳しく説明すると、船舶には種々の形態があることは周知の通りであるが、中にウ
インチを装備していないタイプのものがある。主として小型船舶、更にはやや大型でも軍
用船舶等である。このような船舶では、船を岸壁等へ係留したり、海上で隣り合う他の船
舶に繋いでおく場合は、クリートやボラードに係留ロープを巻き付けるようにする。巻き
付けるに当っては、確かな係留を保つために、一端を岸壁側や隣り合う船舶のボラードに
係留した係留ロープに適度の張力を持たせる必要がある。一般的には、自船に備え付けの
ワーピングエンドやキャプスタンで係留ロープを巻き締めてから、自船のクリートやボラ
ードにこれを巻き付き換える。この時、係留ロープの張力をある程度保持しなければなら
ないために、その負荷を一旦ロープストッパに肩代わりさせる。ロープストッパをクリー
トやボラードのフックに係止している間に係留ロープをクリートやボラードに巻き付ける
。このようにすることで一定の張力で係留作業が行える。
【0003】
このロープストッパの具体的な構造は、一端に甲板上やクリート更にはボラードに設け
られたフックなどに係止するためのアイを備えたロープが採用される。素材はナイロンで
ある。また、係留ロープにもナイロン素材が採用されている。
【0004】
このロープストッパは、アイを甲板上のフックに係止した後、係留ロープの周囲に対し
て、ワーピングエンドやキャプスタン側からこの係留ロープの一端側に向かってしっかり
と巻き付け、端を人が把持することによって、この係留ロープの緩みを阻止する。そして
、その間に急いで係留ロープをワーピングエンドやキャプスタンから解いて、クリートや
ボラードに巻き付き換えるのである。
【0005】
また、ロープストッパを係留ロープに巻き付ける具体的な手法としては、例えば図5に
示すように、係止する係留ロープの撚りに沿って一本のナイロンロープを巻き付けるやり
方と、図11に示すように、予め1本のロープの中央にアイを入れた構造で、アイから伸
びた二本のロープ部分を係留ロープに対してチドリ掛けとするやり方とがある。
【0006】
更に、考慮すべきは、この考案のロープストッパが適用される主として小型船舶或いは
やや大型でも軍用船舶等では、大型の船舶等と違って、舷側には安全を確保する手すりの
類は殆ど見られない場合が多く、身体を預ける構造物などが殆ど無いことである。
【非特許文献1】「ロープ類の知識」 東京タンカー株式会社 海務部編 株式会社成山堂書店 平成元年10月28日初版発行

【効果】

【0018】
したがって、この考案は次の効果を有する。
ロープストッパに、従来のようなナイロン製のロープを用いず、超高強度繊維からなる
ベルトスリング状の扁平な帯状体を用いたことによって、ロープストッパの強度を格段に
改善でき、併せてロープストッパそのものの伸びも少なくできるので、安全な係留作業が
可能になり、作業者が舷側から海中に不用意に落下するようなおそれも無く、長日月にわ
たっての安全で確実な係留作業並びに係留が可能になった。
【0019】
しかも、扁平な外形形状を備えたベルトスリング状に形成されているために、係留ロー
プとの相対的な摩擦係数が格段に高くなり、ロープストッパに対する係留ロープの滑りが
、その素材の如何にかかわらず、上手く阻止でき、もってこの係留ロープの負荷を一時的
に負担させるというロープストッパの本来の機能が遺憾なく発揮され、確実、かつ、安全
な係留が可能になった。
【0020】
また、この考案は別の観点から、合成繊維の平織り組織からなる外層の鞘部と、この外
層の鞘部の内側に配置されていて、合成繊維からなる糸条を組織して構成された内層の鞘
部と、この内層の鞘部の内方に超高強度繊維からなり多数本の糸条が鞘部の長さ方向に沿
って実質的に互いに平行に、かつ無組織で配列されてなる芯部を備えてベルトスリング状
に形成されると共に、アイが設けられいる構成を採用できる(請求項2)。
三重構造にすることで、その強度と耐久性とをより一層高め、更に高付加価値のロープ
ストッパとして提供できるからであり、殊に大きな過重がかかるソーサ用として好適に用
いられる。
【0021】
以上の構成において、超高強度繊維として、請求項3に記載されたように、全芳香族ポ
リエステル樹脂の高強度繊維、全芳香族ポリアミド樹脂の高強度繊維、超高強度ポリエチ
レン繊維の何れかが用いられるのが望ましい。
これらの超高強度繊維は何れもが負荷に対して大きな耐性を備え、一般の繊維ベルトに
比べて、同等の負荷に対して、対応できるベルトの幅、厚さは共に格段に短く、薄いもの
を採用でき、取り扱いが容易で、コンパクトに収納できるからである。
【0022】
また、請求項4に記載されたように、本考案に係るロープストッパのアイは、長手方向
の一端、若しくは中間部に取り付けられているのが望ましい。
係留ロープの撚りに沿って一本を巻き付ける場合と、大きな負荷が係る場合のチドリ掛
けとする場合の二つの使用の態様に上手く対応できるからである。

(57)【要約】

【課題】係留ロープの素材の如何にかかわらず、伸びを可及的に少なくできるロープストッパを提供する。【解決手段】ポリエステル系合成繊維、具体的にはテトロン(商品名)の平織り組織からなる外層の鞘部2と、その内方に多数本の全芳香族ポリエステルの高強度繊維(一例として「ベクトラン」: 商品名)の糸条3が前記外層の鞘部2の長さ方向に沿って実質的に互いに平行に、かつ無組織で配列されてなる芯部4を備えて扁平な外形形状を呈するベルトスリング状に形成され、その一端にはアイ8が取り付けられ、係留ロープ11に巻きつけた際には、摩擦抵抗を大きく改善して、所期の巻き付け位置を的確に保持できるようにしたものである。


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