(54)【考案の名称】FRP製浮揚漁礁

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図4

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、廃FRP船の再利用を考慮すると共に、海水、陸水の浄化を兼ねた漁礁を提供するものである。

【従来の技術】

【0002】
海や湖の中では、海底あるいは湖底から突き出た岩山のようなところに魚が多く集まっていて、これを漁礁といっている。漁礁は、魚の隠れ場、休み場、産卵場、餌場として、陸上の森や林の役割を果たしている。同じ機能を発揮するようにコンクリートブロックや鋼製の構造物を海底あるいは湖底に沈めて人工漁礁としている。廃船を沈めて人工漁礁としている例も多くある。魚介類は、ふ化後の幼稚仔と呼ばれる一定期間、海藻類、その他の微生物を餌料として成長するため、魚介類の増殖を目的とする漁礁は、海藻類、微生物が良好に付着していることが不可欠の条件となる。海藻類、微生物の着生、成長には酸素と共に太陽光が必要であり太陽光が到達しない水深20m以下ではこれらの着生は見られない。そのため、魚介類の増殖を目的とする漁礁は、水面から20m以内の深さに設置する必要がある。
【0003】
強度や安定性のため、防波堤はコンクリートで構成され、漁礁もコンクリートで造られている場合も見受けられる。コンクリートはその表面からアルカリ成分が溶出し海藻類、微生物の着生、成長の妨げとなり、またアルカリ成分等で海藻類が死滅すると、いわゆる有節石灰層という石灰石層となり、これが表面に堆積すると海藻類は全く付着できなくなり、これを通称磯焼け現象と呼んでいる。コンクリート製の漁礁ではこの磯焼け現象の生ずる恐れがある。一方FRP製船舶に通常見られるように、FRP表面には海藻類やフジツボが付着しやすいことが知られている。
【0004】
不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を混ぜたFRP(Fiberglass Reinforced Plastics ガラス繊維強化プラスチック)は、常温で金型等に流し込み、各種の形に成形でき、固化するとその強度は極めて高く耐久性があり安価なことから、船舶、バスユニット、浄化槽等多方面に使用されている。一方耐久性がありガラス繊維とプラスチックという異なった素材からできているため、そのリサイクルが困難であるという欠点を有している。廃FRP船が海岸等に放置され、地方自治体等がその処分に困っていることは社会問題化されている。こうした中で、社団法人日本舟艇工業会が「FRP船リサイクルシステム」を提唱し、廃FRP船の処理が実行されつつある。この「FRP船リサイクルシステム」では、廃FRP船を収集し、粗解体した後、粉砕選別してセメント焼成の原燃料とするものである。しかし前述のようにFRPの需要は多く、今後さらに廃棄物となるFRP製品は多くなるものと予想され、新たな再利用の途を拡げる必要がある。
【0005】
このような状況下にあって、廃FRP船を漁礁に利用した先行技術は多数見受けられる。外周に窓孔を有するコンクリート製又は金属製の箱体に廃FRP船の一部又は全部を収納し箱体と結合させて海底に沈める方法(特許文献1)、廃FRP船を漁礁の骨格あるいは基体としその一部の接水面にはフェライト系素材をコーティングして漁礁とする方法(特許文献2)、廃FRP船の装備品を取り除き機密性にして浮き人工漁礁としたり、錨をつけて海底に沈め漁礁とする方法(特許文献3)、廃FRP船処理設備を備えた水上浮揚構造物に廃FRP船を積み込み、金属等の不溶物を除去した後、炭化賦活炉に導入し、FRP表面を賦活させて予定海域にこの処理された廃FRP船を沈める方法等がある(特許文献4)。これらの廃FRP船を漁礁として利用する方法は、その設備等が大きくなりかなりの資本を必要とするのが難点である。

【効果】

【0021】
第1の考案は、生産が容易な簡易構造の漁礁を提供するものである。第2の考案は、工場内での生産効率を上げるためである。第3の考案は、海水の動きにより収納容器や浮揚容器が上下運動や回転運動をして、収納容器内の海水の滞留を回避し、さらにはFRP表面等に付着した汚れを落とす効果がある。第4の考案は、1つの杭に固定する収納容器、浮揚容器を複数にして漁礁としての機能を増大させる効果がある。第5の考案は、海藻類がFRPに付着しやすいため漁礁としての機能をより高める効果がある。第6の考案は、収納容器内の海水をより流動的にして収納容器内の海水の溶存酸素濃度の低下を防止すると共に収納容器等の表面の汚れを落とす効果がある。さらにカキ殻や活性炭塗布FRPチップと海水の接触機会を多くし海水の浄化を促進するのに効果的である。
【0022】
第7ないし第9の考案は、海藻類や微生物の着生育成を促進させ漁礁としての機能をより高めると同時に付近の海水の浄化に効果がある。第10の考案は、この漁礁が波消しの効果もあるためである。

(57)【要約】

【課題】 廃FRP船や廃棄物であるカキ殻を再利用し磯焼けしない低コストの漁礁を提供する。【解決手段】収納容器と浮揚容器とこれらを固定する杭とからなる漁礁であって、収納容器には、カキ殻や活性炭塗布FRPチップが搭載されている。 カキ殻や活性炭は海藻類の着生育成の床になるとともに海水の浄化にも寄与することができる。そこで沿岸部や海苔養殖場の近くに設置することにより多目的の漁礁としての効果が期待される。さらに廃FRP船や廃棄物であるカキ殻の再利用することも可能である。


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