

【0001】
本考案は、ホタテ貝などの貝類養殖篭、特に、面内に棚網を張設した支持枠を縦方向に多段に連結し、その外周に各段毎に上下の支持枠間を連結することにより支持枠の内外を区画する仕切網を備え、各支持枠の上下対を1つの篭単体として海中に連段状態に吊下される連段式の貝類養殖篭に関するものである。
【0002】
ホタテ貝を養殖篭を用いて成貝まで育成を行う場合には、ホタテ貝の入数が過密状態になりやすく、貝の成長に難点がある。
【0003】
このため、周知のように、ホタテ貝の養殖には、貝の耳に孔を明けて、ロープに吊る、所謂耳吊方式が行われている。
【0004】
しかし、この耳吊方式では、殻長の生育は良好であるが、身及び貝柱の厚さの成長に難がある場合がある。これは、耳吊方式の場合にはロープで拘束されるため、貝自体の運動不足によるものと推察される。
【0005】
また、下記特許文献1にも示されるように、連段式の貝類養殖篭には、上記支持枠を円形とした、いわゆる、丸篭が一般に用いられている。
【0018】
本考案によれば、支持枠を、角部を円弧状とした略正方形状とし、縦糸の重合により閉鎖される開口部を、支持枠の角部に形成すると共に、養殖篭の外壁をなす仕切網を、角目孔形状としたネットにより構成したので、海中吊下による引張り荷重により、縦糸に張力が作用する結果、重合部は重なり合って開口を閉じ、陸上に引上げ張力が除かれた状態で、自然に開口が開くため、開口部の開閉が正確で安全である。また、角目孔状とすることで鼓状収縮が防止され、張力が作用している状態で、メッシュを縮径する力は作用しないため、開口率を一定に保つことが出来、海水の通りが良好で閉鎖されにくい。
【0019】
本考案では、角部を円弧状とした正方形状としているため、吊下状態における曲率半径の小さな角部における開口部の重合部の緊縮力がより大きく作用するため、確実に開閉する。また、開口部が上記円弧状の角部にあるため、貝の出し入れも容易となる。
【0020】
さらに、床網となる棚網が、十字形の仕切部材により、角を円弧状とした4個の正方形の室に分かれ、且つ各室における棚網が貝の重量により下方に撓むため、1つの養殖篭に4枚のホタテ貝を入れれば、各仕切部材を境界としてホタテ貝のテリトリーが自然に定り、テリトリーの奪い合いによる成長阻害因子が解消され、生育状態も良好となる。また、海水の通りが良くそれにより餌であるプランクトンも充分に捕ることができる。
上記各室の棚網の底に膨らみをもたせ、さらに、各室の隅部に貝の形に揃えた丸みを持たせているため、貝特にホタテ貝の収まりが良く、4枚のホタテ貝のテリトリーが自然に定ることになる。
上記のように、一段に入れる貝の数を制限することにより、従来よりも篭にかかる重さが減り篭及びロープの耐荷重強度が増す。さらに、台風など条件の悪い気候において、波の影響を受けにくい。
【0021】
請求項4のように、支持枠内の平行辺部分の直径寸法に対し、上下の支持枠間の高さ寸法が略等しいか大きい構成とすることにより、陸上部において篭を洗浄する際には、支持枠同士の重なり合いがないか小さいため、一面側から洗浄するだけで、付着物などを完全に除去でき、洗浄作業も簡単である。また、各段の間の長さが長くなるので、海水とプランクトンの流通が良好となり、貝類の成長が良い。
【0022】
さらに、ポリエチレンの持つ耐候性や耐食性の利点を生かすとともに、欠点であった滑性による編み位置のほどけ易さを蛙又結節により解消できる。
【0023】
またさらに、ポリエチレンの持つ耐候性や耐食性の利点を生かし、かつラッセル繊維の持つ伸縮性により、いわばハンモック効果を生じ、ホタテを安定して着床状態に保持することができる。
【課題】開閉手段を必要とすることなく開口部の開閉が簡単かつ確実に行え、引上げ後は直ちに開口部を開けることができる貝類養殖篭を提供する。【解決手段】面内にクッション性の棚網14を張設した支持枠10を縦方向に多段に連結し、その外周に各段毎に上下の支持枠間を連結することにより支持枠の内外を区画する仕切網15を備え、各支持枠の上下対を1つの篭単体として海中に連段状態に吊下され、支持枠10は、角部が円弧状に形成された略正方形状をなし、前記支持枠10の各辺の略中央部に、支持枠内において十字形に交叉する仕切部材12を連結することにより、支持枠10内を四分割状態に仕切り、支持枠10間の上下に対向する角部1箇所において、開口部17を形成する。
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