(54)【考案の名称】前二輪式自転車

(73)【実用新案権者】株式会社サカモトテクノ

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図5

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、ヘッドラグに嵌合されたホーククラウンと、ホーククラウンの左右端に固定され、外側に左右前輪をそれぞれ回転自由に支持した左右前ホーク部材からなる前二輪式自転車に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
図10は特開2004−168072(特許文献1)により開示された従来技術の前二輪三輪車を示し、(10A)はその斜視図、(10B)はそのフロントホークを垂直にした左側面図、(10C)はその正面図、(10D)はその前ホーク部分を示す拡大斜視図である。図10によって説明すると、この従来の前二輪三輪車は、ステアリング軸107と、このステアリング軸107に一体に回動可能に設けられ且つそれぞれ前輪F、Fを車体巾方向に隔てて枢支する2つの前ホーク部材109を具えている。各前ホーク部材109は、ステアリング軸107に取り付けられる基部111と、基部111に対して長さ方向に相対移動可能且つ相対回転不能に支持され、前輪F、Fを枢支する前輪支持部112を有している。更に、前輪支持部112を下向きに付勢するスプリング113を有している。前ホーク部材109は、基部111がステアリング軸107から下方にのびるガイド部111Bから構成されている。また、前輪支持部112は、ガイド部111Bのガイド軸111a、111bに沿って相対回転不能に案内されて上下動しうるスライド体112Cから構成されている。スプリング113は、スライド体112Cを他方のスライド体112Cとは独立して下向きに付勢している。
【0003】
図11は特開2003−81165(特許文献2)により開示された従来技術の前二輪式三輪車を示し、(11A)はその斜視図、(11B)はそのメインフレームのトップパイプ部分を示す部分正面図、(11C)はその前ホーク部材を示す部分断面図である。図11によって説明すると、この従来の前二輪式三輪車は、メインフレーム202の前端に回動可能に配され、上端にハンドル206を設けたステアリング軸207を具えている。更に、ステアリング軸207の両側にステアリング軸207と一体に回動可能に設けられ且つそれぞれ前輪F、Fを枢支する2つの前ホーク部材209を有するフロントフレーム203を具えている。また、前ホーク部材209は、ステアリング軸207に取り付けられる基部211と、この基部211と相対回動不能且つ上下移動自在に前輪F、Fを枢支する前輪支持部212を有している。しかも、前輪支持部212を下向きに付勢するスプリング213を有している。更に、基部211と前輪支持部212とには、相対回転を阻止する廻り止め手段243を設けている。この廻り止め手段243は、(11C)に詳細に示すように、基部211に上下に設けたキー溝状の凹状部245と、凹状部245に嵌合するキー状の凸状部246とから構成されている。

【効果】

【0016】
本考案の第1の形態によれば、上側ホークと下側ホーク及び下側ホークに内蔵された角柱部材とスプリングとで構成されているから、部品点数が少なくて構造が簡単であり、安価に提供することができる。更に、上側ホークと下側ホークを相対回転不能にする構造が、上側ホークの角孔部と下側ホークに固着された角柱部材との嵌合によって構成されているので、その構造を極めて簡単化することができる。また、上側ホークの角孔部に角柱部材を嵌入し、この角柱部材が下端部に固着された下側ホークと上側ホークとを相対回転不能にしているから、下側ホークに支持された左右前輪を常に前向きに保持することができ、自転車の走行に支障をきたすことがない。
【0017】
また、左右の下側ホークが左右の上側ホークに対して上下移動して左右前輪を独立懸架しているから、道路の凹凸部分や段差をスムーズに乗り越えることができ、自転車が転倒することを防ぐことができて走行安定性に優れている。また、スプリングが角柱部材の外側に配設され、上側ホークの下端に当接されているから、角柱部材の全長を長くすることによって、このスプリングを長くすることができる。従って、この角柱部材が下端部に固着された下側ホークを上側ホークに対して大きく上下移動することができ、この下側ホークに支持された左右前輪の上下移動を大きくすることができる。このことによって、道路の格差の大きな凹凸部分や段差でも左右前輪が乗り越えることができて自転車の走行をスムーズにすることができる。尚、スプリングの長さは150mm程度にすることが好ましく、このスプリングによる下側ホークの上下移動の伸縮長さを100mm程度にすることができて、下側ホークの上下移動を比較的大きくすることができる。また、角柱部材は、稠密であっても中空であってもよく、中空である場合には角柱部材を軽量化することができる。
【0018】
本考案の第2の形態によれば、上側ホークの角孔部と角柱部材とは断面略四角形に形成されているから、製作が簡単であり、構造を簡単化できる。また、角孔部に対して角柱部材を確実に相対回転不能にすることができる。更に、角孔部の孔壁と角柱部材の周面を正確に接触させることができると共に耐久性に優れている。
【0019】
本考案の第3の形態によれば、角柱部材の下端部が拡径された断面円形状に形成されているから、この下端部を下側ホークの内部に密接させて固着させることができ、この固着状態を強固にすることができる。また、角柱部材の拡径された下端部にスプリングの下端を係止することができ、スプリングを安定した状態で保持することができる。
【0020】
本考案の第4の形態によれば、スプリングは下側ホークと角柱部材との間の間隙部に配設されているから、このスプリングが外部に露出することがなく、このスプリングに触れることがなく、安全性に優れている。また、スプリングが外部に露出しないので、外観を良くすることができる。
【0021】
本考案の第5の形態によれば、上側ホークの角孔部は下端部に設けられているので、この角孔部を形成し易いと共に、この角孔部を除く上側ホークの上部を円筒状に形成すればよいので、上側ホークを軽量化することができる。また、上側ホークの角孔部より上側部分が段差を介して円形孔部に形成されているから、角柱部材の上端に取着された円板を段差に係止することによって、角柱部材とこの角柱部材が固着された下側ホークが上側ホークから離脱することを防止できる。従って、下側ホークに支持された左右前輪が走行中に外れることを防ぐことができて安全に走行することができる。
【0022】
本考案の第6の形態によれば、円板の中心部のビス挿入孔にビスを挿入し、更に角柱部材の上端内部に固着されたナット部材にこのビスを螺入することによって円板を角柱部材の上端に固着できるから、構造が簡単であり、取付作業が行い易い。また、円板の固着状態を強固にすることができ、円板と角柱部材が外れることを防止でき、この角柱部材と下側ホークが上側ホークから外れることを確実に防ぐことができ、安全性に優れている。
【0023】
本考案の第7の形態によれば、上側ホークの上方の所要領域に外嵌された伸縮自在な蛇腹状保護材によって、上側ホークを保護することができ、また、上側ホークの上方の所要領域の外観を良くすることができる。更に、蛇腹状保護材が伸縮自在であるから、下側ホークが上側ホークに対して上向きに移動した際に、この蛇腹状部材が縮むことにより、下側ホークの上向きの移動をスムーズに行うことができ、支障が生じることがない。
【0024】
本考案の第8の形態によれば、下側ホークの上側部分の拡径部と上側ホークとの間隙部分に介在された筒状部材によって、上側ホークに対する下側ホークの上側への移動を滑らかに行うことができる。また、この筒状部材の鍔部に蛇腹状保護材の下端が当接されていることによって、蛇腹状部材がこの鍔部より下側に移動することを阻止することができる。
【0025】
本考案の第9の形態によれば、左右2本の下側ホークの下部の外周面に、左右前輪を支持する支持部材が取り付けられていることにより、下側ホークの内部にこの支持部材が位置することがない。従って、下側ホークの内部に角柱部材とスプリングを支障なく内蔵することができる。

(57)【要約】

【課題】構造が簡単であって製作が容易にでき、安価に提供でき、走行安全性に優れ、道路の凹凸や段差を容易に乗り越えられ自転車の転倒を防げ、ハンドル操作をスムーズに行える前二輪式自転車を提供する。【解決手段】左右前ホーク部材6、7はホーククラウン5に固定され、角孔部8aを有する上側ホーク8と上側ホークに外嵌した下側ホーク9から構成されている。下側ホークは角孔部に相対回転不能に嵌入され、下側ホークの下端部に固着した角柱部材25と角柱部材に外嵌したスプリング26を内蔵している。スプリングの上端が上側ホークの下端に当接し、下側ホークと角柱部材がスプリングで下向きに付勢されて下側ホークが上側ホークに対して伸縮自在とされている。下側ホークに左右前輪12、13が回転自由に支持されて独立懸架されている。


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